2024年5月30日木曜日

おすすめの本(水曜担当 能登)

 皆さんこんにちは!

ラーニングサポート水曜14:00~担当しております、能登です。

今回はおすすめ本の紹介ということで、私がこれまで勉強や研究室選びの際に参考にしてきた本を紹介したいと思います。

今回紹介する本は2冊、どちらも私が学部時代に手に取って勉強した本です。

まず紹介したい1冊目は、

ウォーレン有機化学 上・下 (東京化学同人)

https://search.lib.keio.ac.jp/permalink/81SOKEI_KEIO/188bto4/alma990024478040204034
https://search.lib.keio.ac.jp/permalink/81SOKEI_KEIO/188bto4/alma990024478050204034

です。

ウォーレン有機化学は大きめのサイズ&分厚い参考書であり、持ち歩きにはあまり向いていない辞書的な参考書になります。

有機化学についての辞書的な参考書っていっぱいあって、似たようなのばかり・・・何を読めばいいのか・・・そもそも参考書間の違いがよく分からない・・・となっている人もいるのではないでしょうか。

まず先にお伝えしておくと、学部生の有機化学の参考書としては「ボルハルト・ショアー」が一般的かなと思います。私もボルハルトは学部2年生の時に科目の教科書として指定され、上下巻そろえて購入し、勉強しました。教科書に指定されるだけあって有機化学の基礎からある程度の応用まではこの本があれば十分勉強できると思います。初めて有機化学を勉強するなら最初はボルハルトから始めるのが良いでしょう。

では、なぜウォーレン有機化学をおすすめするのかと言うと、より難易度の高い内容がまとまっているからです。

ボルハルトは読み終わってしまった…という方で、有機化学をもっと極めたい!という方には「ウォーレン有機化学」が非常にオススメです。有機化学についてより専門的かつ網羅的な内容が載っており、学部3年生・4年生になって有機化学のより発展的な内容を学びたい!という人に是非、手に取ってもらいたい参考書です。授業がハイレベルになってきて有機化学の課題ができない、考え方が分からない、そんな時はウォーレン有機化学を開いて考え方を探してみると良いと思います。


続いて、2冊目の紹介です。2冊目は、

化学の要点シリーズ (共立出版)

https://search.lib.keio.ac.jp/discovery/search?query=any,contains,%E5%8C%96%E5%AD%A6%E3%81%AE%E8%A6%81%E7%82%B9%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%80%80%20%E5%85%B1%E7%AB%8B%E5%87%BA%E7%89%88&tab=LibraryCatalog&search_scope=MyInstitution&vid=81SOKEI_KEIO:KEIO&lang=ja&offset=0

というシリーズ本になります。

化学って、多岐に渡る分野があって研究室見学も迷いがちですよね。しかも、いくつもある研究室が行っている研究分野の詳しい内容まで調べ、理解するのは大変だし難しい。。。でも、研究室に入るからにはどんな研究をしているのかきちんと知ってから入りたいし、可能なら複数の研究室についてその研究内容、研究分野を比較して、より自分が興味をもてる分野に進みたい…って思いませんか?

研究内容の理解と言えど、そんな簡単に理解できるなら苦労しませんよね。研究内容を知る方法は論文、研究室訪問、研究室のホームページ検索…と色々ありますが、行動するまでのハードルが高かったり、論文などから自力で勉強して、研究内容の何が凄いのか、何が大事なのかというのを読み解くのは難しいんじゃないかなと思います。実際私は研究室選びに際して色々な研究室のホームページをみたり、研究室の前に貼ってあるポスターを読んだりしましたが、内容が最先端過ぎて(授業で習っている内容の先の先を行っていて)いまいちよく理解できていませんでした。。。また、研究室見学に行っても先生方や先輩方の話の全容がつかみきれず、「結局何をやっているの???」となることもしばしば。。。各研究分野の概要を何かでじっくり学べないかと感じていました。

そんな時出会ったのが「化学の要点シリーズ」でした。

「化学の要点シリーズ」は、化学の各分野・各研究テーマについて、「内容は高く、表現はできるだけやさしく」をモットーに各分野の「要点」に着目して作成されているシリーズ本です。各分野で成果を挙げられている先生方が一冊ずつ担当され、自身の分野について概要から最先端の応用までまとめています。内容は理論化学、無機化学から有機化学、生化学等、とにかく様々な分野の本があり、現時点でシリーズ本は48冊刊行されています。

私は研究室決めの際、この「化学の要点シリーズ」のうち、自分が進もうと思っている分野に近い本を幾つか選んで読み、内容を簡単に理解して自分の将来の研究内容をイメージしていました。いきたい研究室の先生が書いてる!という本もあり、非常に参考になりました。

1冊1冊は薄めの大判コミック程度の大きさで、手軽に読むにはもってこいのサイズ感です。持ち歩きも簡単なので通学時間などの移動中に読むのにもピッタリです。ものすごくレベルの高い内容がギッシリ…というわけではなく、かなり読みやすい本なので、気になった人はどんどん読んでみてほしいなと思います。

特に研究室選びを見据えて各分野についての知識を増やしたい人は是非、手に取ってみて下さい。


さて、今回は私のおすすめ本を二冊、紹介しました。1冊は有機化学に偏りがちな紹介になってしまいましたが(笑)、2冊目は化学系の方ならどなたでも手に取りやすい内容かと思います。少しでも参考にしていただけると嬉しいです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

能登