2020年4月14日火曜日

火曜担当 研究室紹介

こんにちは。

今年度ラーニングサポート火曜担当となりました。
化学科修士1年の江口です。
質問受け付け時間は
毎週火曜日12:30~14:00
です。

化学Aをはじめとする、化学系の講義でなにか聞きたいことがあったら、ぜひいらしてください。
大学の化学は、高校化学とのギャップが大きく、びっくりしてしまう人も多いと思います。
わからない点、疑問点などがあったら、テスト直前までそのままにするのではなく、早め早めに解消してしまいましょう。
私たちも力になれるよう頑張ります。
もちろん、化学系以外の内容についてでも大歓迎です。


【研究室紹介】
それでは最初なので、簡単に私の所属する研究室について紹介しようと思います。
私は化学科の近藤研究室というところに所属しています。
近藤研は「表面化学研究室」とも呼ばれ、
「化学反応を調べるための新しい方法を開発して, そのメカニズムを理解する研究」
をおこなっています。
その中でも特に「触媒」の反応メカニズム理解を目標としています。


ところで、触媒とはどういうものなのでしょうか?
理系の皆さんなら触媒とはなにかご存知の方も多いと思います。
反応の前後で変化がなくて、活性化エネルギーを下げて、反応速度が上がるってやつですね。
具体的には、二酸化マンガンで過酸化水素が水素と酸素になるといった反応が有名だと思います。


しかし、触媒を入れるとなぜ活性化エネルギーが下がり、反応速度が上がるのでしょうか?
疑問に思ったことはありませんか?
実は、世の中に数多く存在する触媒は、そのほとんどがその活性化の理由、メカニズムが詳しくわかっていないのです。
その理由は、触媒反応が実際に起こる場所と関係してきます。


触媒反応は、触媒の「表面」に、分子がくっつくことで、反応が始まります。
反応は触媒の表面で起こるのです。
このため触媒の「表面」を観測すれば、触媒の反応メカニズムがわかるはずです。


しかしこの「表面」を観測するというのが非常に難しいのです。
化学反応を観測するときの「表面」とは、原子一層~数層レベルのスケールの話です。
このレベルですと、観測時の信号強度が弱く、そもそも観測すること自体が難しいうえ、表面に少しの汚れがあるだけで測定できなくなってしまいます。


このような問題から、触媒が実際に反応しているときの様子を測定・観察には非常な困難があるのです。
そして当研究室では、上記の課題を解決できるよう測定装置を開発・改良して、触媒が実際反応しているときの「表面」を観測しようと試みているのです。



いかがだったでしょうか。
「触媒反応」と「表面」との関係性について少しでもわかっていただけたら幸いです。


江口