2024年5月16日木曜日

矢上に眠る絶品料理(金曜担当:江藤)

 矢上食堂前の自販機はコンビニよりも値段安い

金曜日担当の江藤です。

今日は矢上でのキャンパスライフをより充実して行うために必要不可欠な『美味しい学校近くの飲食店』を紹介していこうと思います。

味の好みは人それぞれなので、美味しくなくても私を責めないでくださいね(笑)

①たちばな

矢上キャンパスの前にどっしりと構えている定食屋さんです。料理の提供スピードはややゆっくり目ですが、その分出てくる料理の味は格別です!

特にランチセットは値段もお手頃でボリュームがあるといった学生にとって嬉しいことだらけです

ただその分人気店なのでお昼は激コミ間違いなし!授業が終わったら一目散に駆けつけないと絶品料理にたどり着けないかもしれません

➁宝来軒 三代目

矢上キャンパスから新川崎駅へ向かう途中にある中華屋さんです。

ここの名物はにんにくラーメン!これでもかってくらいニンニクが入ってます!強烈なパンチの効いた味わいで、食べれば一か月は寝ずに動けそうなくらいスタミナがつきます!ただあまりのニンニク臭なため口臭ケアは必須です(笑)

私のおすすめは麻婆丼です!圧倒的な辛さの中にしっかりとうま味の効いた本格的な麻婆丼を食べることが出来ます!

③クークリ

日吉駅前にある本格インドカレー屋さんです。数多くの種類のカレーの中から自分の好きなカレーを食べることが出来ます。様々なスパイスの香りに包まれて至福の時間を送ることが出来るお店です!

このお店の一押しポイントはナンが食べ放題な所です!ナン?カレーじゃないんかい?って思った方もいると思いますが、ここのナンめちゃくちゃ美味しいんです!

どれくらい美味しいかと・・・

『ここのナンは飲める!!!???』

と誰もが絶賛するほどです。(諸説あり)

特にチーズナンが美味しい!是非一度は行ってみてほしいお店です。

④豚星

矢上キャンパスから元住吉駅に向かって歩くとたどり着くことのできる最強のラーメン屋さんです。

ここは矢上キャンパスに通う人から「食の帝王」や「最終兵器」と呼ばれながら、昔から愛されているお店です。

圧倒的なボリュームと豚・豚・豚にデンプシーロールされる貴重な体験ができます!

矢上キャンパスに通う以上は一度は行っておきたい迷店です!


以上が私が紹介する『美味しい学校近くの飲食店』になります!

今回紹介しきれなかった美味しいお店もまだまだいっぱいあるので、是非とも探してみてください!

もっと名店を知りたいという方は是非ラーニングサポートに相談してみて下さい。

美味しいご飯を食べて、QOLを上げて、最高な矢上キャンパスライフを送ってください!

2024年5月14日火曜日

色が変わる不思議な材料(火曜担当 竹内)

みなさま はじめまして!

ラーニングサポート毎週火曜日12:30~14:00担当の竹内です。

これから1年間よろしくお願いいたします!

今回は初めての投稿で緊張しておりますが、私の自己紹介をさせていただきます。


*プロフィール*

・学年:修士1年(M1)

・学科:応用化学科

・研究室:材料化学研究室(今井・緒明研究室)

・研究内容:刺激応答性色変化材料の開発

・趣味:旅行、茶道

・好きな食べ物:みかん


*研究について*

私は応用化学科の材料化学研究室(今井・緒明研究室)に所属しています。

刺激に応答して色変化を起こす材料の開発を目指して、毎日実験しています。

使っているのは、高分子の一種であるポリジアセチレンです。

ポリジアセチレンはもともと青色ですが、温度を上げたり、特定の溶媒をかけたり、こすったりして刺激を与えると、赤色に色変化することで知られています。

この色変化の起こりやすさを化学的に工夫することで、色変化温度を調節したり、少しこすっただけで色変化するようにしたりできます。

私はこの色変化のしやすさの調節と、フィルム状のデバイス化について、実用化を視野に日々研究しています。

実験がうまくいくときれいに色変化するので、見ていて楽しいです!



*教職課程について*

学部生の間に教職課程を履修し、中高理科の教員免許を取得しました。

教員免許の取得には、通常の授業に加えて60単位ほど多く履修する必要があります。
その中に教育実習や介護実習も含むので、かなり負担は大きいですが、そのぶん身につくことも多いです。

特に理科の教員免許は、物理・化学・生物・地学すべてを教えられるようにしなければなりません。

私の専門は化学なので、他の3教科の勉強は少し大変でしたが、地学実験で城ヶ島に行って地層を観察したり、
生物系の学科の授業で発生生物学について学んだり、といった経験は、今振り返ると貴重だったと思います。

また、模擬授業を行う機会も多くありました。

模擬授業とは、実際の中学生や高校生のクラスで授業を行うことを想定して、授業内容やその構成を考え、実際に教壇に立って授業を行う、というものです。

初めは手足や声が震えるほど緊張しましたが、回数を重ねるごとに慣れていき、人前で話すことへの抵抗が薄れました。
また、どう説明したら相手にとって分かりやすいのか、よく考えるようになりました。
この点が、教職課程を履修して得られた一番大きな成果だと思っています。

理工学部で教職課程を履修するには、学科の必修科目と教職課程の必修科目が被っていたり、日吉や三田との行き来があったりと、大変なことも多くありますが、履修を迷っている方や履修中で困っている方はぜひご相談にいらしてください!


*趣味について*

長期休みの半分以上を旅行に費やすほど、遠くへ行くのが好きです。

学部生の春休みには、「青春18きっぷ」で風まかせの一人旅をしました。
横浜から出発して、5泊6日で名古屋や京都、姫路を経由して倉敷まで行きました。
途中、次の日の宿も決めずに移動したり、気に行ったところには2泊したり、とても気ままな旅でした。

また、大学から始めた茶道では、裏千家のお稽古場に通っています。

最初は和菓子と抹茶が好きで始めましたが、季節を大事にするお稽古の影響で、季節の移り変わりを意識するようになり、道端の植物などの変化を楽しむようになりました。
お茶室では時間を忘れられるところも好きです。

旅も茶道も、自然や非日常を味わえるところが共通しているなあと感じます。


*最後に*

長くなりましたが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

何か相談事がありましたら、お気軽にラーニングサポートデスクにいらしてください!
お待ちしています!


2024年5月13日月曜日

大学生活を振り返って~自己紹介~(月曜担当 利光)

初めまして。

システムデザイン工学科修士2年の利光です。

ラーニングサポート月曜の14:00~15:30を担当しています。

ラーニングサポートでは学習の相談や学生生活に関する相談を幅広く受け付けています。
どの担当者も真剣に相談に乗ってくれると思いますが、一方で、それぞれ得意分野やこれまでの経験、考え方が違うのも事実であり、誰に相談するかで回答も異なります。

そこで、今回は私の自己紹介を通して私がどんな経験をしてきてどんな考え方をしているのかを知っていただき、誰に相談するか迷ったときの参考になればと思います。


経歴
 慶應義塾大学理工学部学門4入学(ロボットに興味があり機械系の学科に進みたい&音楽イベントに参加するため首都圏に住みたいと考えた。)

 学科分けでシステムデザイン工学科(SD)へ(機械系の学科かつ幅広い研究が行われていておもしろそうだと思った。)

 研究配属で飯盛研究室へ(いろいろと迷ったが、パソコン1つで研究できることに魅力を感じ選択。)

 慶應義塾大学大学院へ進学(1年の研究生活では研究がどんなものか十分に経験できないと考えた。)

 ソフトウェア系の会社に就職予定(働きやすさ重視で就活。)

授業について
 基本的に全ての授業に出席し、提出物を提出していました。しかし、勉強がすごい好きというわけではなかった(そこそこですね...)ので、出席しても集中していないこともありました。それに伴って成績も興味があるものは良く、それほど興味が無いものはぼちぼちでした。
 選択科目の選び方は興味のある授業を最優先で取ったうえで、制御系の授業(SDは大きく分けて制御系の授業と建築系の授業があり、将来の進路に関係なく両方まんべんなくとることが推奨されています。)、成績評価方法、開講日時等を基準として選んでいました。

研究について
 実は、飯盛先生の授業は1つも受けたことがなく、研究室見学で初めて研究内容を知りました。配属後に先生と相談しつつ、音楽が好きだったので音の研究をすることになりました。具体的には、音波が無限に広がる空間でどのように伝播するのかをシミュレーションしていて、応用例としてはスピーカーや音楽ホールの設計が挙げられます。しかし、かなり物理寄りな研究で応用までは先が長いです。もともと興味があった音楽や音響とは離れてしまいましたが、次第にこの研究の難しさや面白さが分かり、そこそこ楽しく研究しています。

アルバイトについて
 「働くこと」=「自分の時間を切り売りする」と考え、大学生の貴重な時間を1000円程度で売ってしまうのはもったいないと思っていました。そのため、学部4年間はほぼアルバイトをしていません。
 大学院に入ってから、TAや外部での実験補助、レポート採点といった仕事をしました。初めはアルバイトも経験しておこうぐらいの気持ちでしたが、実際に働いてみると、自分がこれまで経験してきたことや知識を他の人に役立てるというのは非常に自分の性に合っていました。その結果、現在ラーニングサポートで勤務しています。

趣味
 ゲーム、読書、漫画、アニメ、映画、音楽鑑賞、楽器演奏等インドア趣味全般。やりたいことがたくさんあるのでローテーションしています。最近はギターが弾けるように練習しています。

まとめの言葉
 以上の自己紹介を読んで、何となく私がどんな考えをして、どんな選択をしてきたかが伝わっていると幸いです。もっと真面目に授業に取り組むべきであると考える人もいると思いますが、私としては非常に楽しく充実した日々だったと思っています。

最後になりましたが、1年間よろしくお願いいたします。


私=数理+機械学習+ボードゲーム(月曜担当 奥土)

 ~はじめまして~

2024年度ラーニングサポートの月曜日を担当いたします、奥土です。

昨年度もラーニングサポートをしておりました。今年度もよろしくお願いします。

~プロフィール~

  • 学年:修士2年
  • 学科:数理科学科
  • 研究室:小林研究室
  • 研究テーマ:ロバストな良性過適合
  • 趣味:ボードゲーム

~研究:統計学と機械学習~

「数理科学科なのに機械学習?」と疑問に感じる方もおられると思います。
機械学習はその実、数式によって記述されるので、統計学との結びつきが非常に強いです。私は機械学習の理論づけの研究をしております。

理論づけがなぜ必要かを説明するにあたり機械学習の面白い現象について紹介します。

機械学習では入力(例えば、勉強時間、睡眠時間等)から出力(テストの点数)を予測するのに関数を用います。この関数を複雑にしていくと、予測したい関数を表せるようになるので、最初のうちは予測精度が良くなります。しかし、複雑にしすぎると逆に予測精度が悪くなります。この現象は過適合と呼ばれ、関数を複雑にすればするほど学習に使うトレーニングデータの影響を強く受け、未知のデータに対応できなくなるからと説明されます。

しかし、深層学習の世界においては、さらに関数を複雑にするとまた予測精度が良くなっていくという現象があります。これは良性過適合と呼ばれ、なぜ予測精度が良くなっているのかという理論は発展途上にあります。良性過適合がどういう状況下で、どのようなメカニズムで発生するのかを解明できれば、機械学習の予測精度を高めることができるでしょう。現在、私は良性過適合の理論づけの研究をしております。

昨今はChat GPTの登場により機械学習が身近になっております。AIや機械学習を学びたい方は、数学が重要であることを心にとどめておいてください。学部1年生で習う線形代数や微積はこの分野では必須なので、怪しい方は是非ラーニングサポートをご利用ください。

~趣味:ボードゲーム~

皆さん、ボードゲームと聞いて一番先に何が思いつきますか?
人生ゲーム、将棋と答えた方が多いと思います。
それは非常にもったいない!
世界には面白いボードゲームがたくさんあります。
特にボードゲームの本場ドイツを中心とするユーロゲームは、実力と運とコミュニケーションの塩梅がよく、一生の趣味になりえるでしょう。

好きなゲーム

アグリコラ : 技術はそこまで発達しておらず、農耕が厳しい中世の時代で農業に励むワーカープレイスメント。新版と旧版がありますが、旧版推しです。

ボーナンザ : プレイヤーは豆商人となり、プレイヤー間で豆を交換し、出荷してお金に変えていきます。カードゲームなのに、手札の順番を入れ替えることが禁止で、そこがこのゲームを面白くしています。


~おわりに~

長くなりましたが、最後まで私の小話に付き合って下さりありがとうございます。話し好きなので気軽に声をかけてください。

奥土

2024年5月10日金曜日

今日も研究室に行こう!(木曜担当:下永)

はじめまして!

2024年度ラーニングサポートスタッフとして毎週木曜日14:00~15:30を担当させていただく下永です。1年間よろしくお願いします!

本稿は一回目の投稿ということで、簡単な自己紹介をさせていただきます。


<プロフィール>

・学年:修士1年

・学科:応用化学科

・研究室:無機構造化学研究室(藤原研究室)

・研究内容:ナノ構造薄膜を用いたマルチなクロミック機能材料の創製

・趣味:アニメ、映画、音楽

<研究室のお話>

 今回は私が現在所属している研究室を選んだ理由についてお話しさせていただきます。

 私の所属していた応用化学科では4年生の春から研究室に配属されます。3年生の秋から配属される学科もあることを考えると、学部3年生の方は遅かれ早かれ研究室について考え始めるころでしょう。私も3年生の11月ごろから本格的に研究室選びを始めましたが、

「正直これといったやりたいこともない...」

と悩んでいました。そんなときに思い出したのが小学1年生のころの思い出でした。

教室で一人、レンチキュラー(見る方向を変えると絵柄が変わるカード,確かポケモンが描かれてました)を眺めていた自分は、当時の担任の先生に「どうして絵が変わるの?」と聞きました。先生は

「『なぜ?』と思うことはとっても良いことだよ。研究者に向いてるね」

とお話ししてくれました(今思えば、仕組みがわからなかった先生が質問をうまくかわすために言っただけのことかもしれませんね笑)。その言葉がきっかけで私は自分の疑問に思ったこと・興味を持ったことについて勉強することが楽しくなっていきました。些細な出来事でしたが、小学生のころの思い出で唯一鮮明に覚えており、現在の自分にもつながる言葉です。

 そして研究室選びの最中に藤原研究室のホームページで蛍光体薄膜の写真を見たとき、その思い出と重なり、藤原研究室を志望することを決めました。私の研究で扱っている「クロミズム」は、酸化還元や電圧印加などの外部刺激によって発光や色が変化する現象です。実験の中で薄膜の色が変わっていく様子を見ると、子供のころに見たレンチキュラーを思い出して嬉しくなります。

 私のように研究室選びの動機が思いつかない方もいらっしゃると思います。しかし、研究に対するモチベーションは案外単純なものでよいと私は思います。ご自分の興味・関心のあることを昔の思い出から探してみるのもおすすめです。


<普段のお話>

 研究室のコアタイムは学部や各研究室によって様々だと思いますが、基本的に応用化学科の研究室は平日5日間(+土曜日)の8時間がコアタイムになっていることがほとんどです。藤原研究室は平日10:00~16:00を含む8時間になります。したがって8:00~16:00に在室する方もいれば10:00~18:00に在室する方もいます。自分は4年生のころから8:00~16:00で生活するようになり、午後に起きていた学部1~3年生のころとは見違えるほど生活習慣が良くなりました笑。最近は時々、朝ジムへ行ってから研究室に向かうときもあります。「平日の〇日間も大学に行かないといけないのか...」と迫り来る研究室生活を憂鬱に思っている3年生の方は多いと思いますが、義務的にやっているうちに案外楽しくなっていくと思います。


<おわりに>

以上、簡単な自己紹介と研究室のお話でした。自分の人となりや普段の生活などが少しでもわかっていただけたなら嬉しいです。

講義や大学生活、研究室選びなど、些細なことでも構いませんのでご相談お待ちしております!

最後まで読んでいただきありがとうございました。



2024年5月9日木曜日

薬になる物質を作りたい(水曜担当 能登)

はじめまして。

水曜14:00~15:30でラーニングサポートを担当します、能登と申します。

よろしくお願いします!

さて、今回初めてのブログ投稿ということで、まずは自己紹介をしたいと思います。

自己紹介

学科・学年:化学科 修士1年

所属研究室:天然物化学研究室(末永研究室)

研究テーマ:天然有機化合物の全合成

得意分野:有機化学、教職課程

サークル:竹之会

趣味:御朱印集め、読書

大まかな自己紹介はこんな感じでしょうか。

今回は私の行っている研究の内容を詳しく紹介させて下さい。

「全合成」って何?

皆さんは「全合成」という言葉をご存知でしょうか。「全合成」とは、自然界に存在する有機分子を、市販の試薬を原料として有機合成し、完全に再現することを言います。自然界に存在する有機分子のことは「天然物」と呼んだりします。

全合成の言葉の意味を聞いて、(天然物を合成って…わざわざ合成する必要あるの?自然界にあるなら試薬から合成する必要はないんじゃない?)と思う方もいるのではないでしょうか。

確かに天然物は自然界に存在していますが、その量はごくごく微量であることが多いため、大量に手に入れるためには人工的に合成する必要があります。また天然物には様々な機能を持った化合物が存在しており、これまでに発見されている物の中には、病気を媒介する寄生虫やがん細胞、菌やウイルスを殺す作用があるものが存在しています。しかし、天然物のそういった機能を明らかにしたり、機能を発現するメカニズムを調べるにはある程度の量の化合物が必要になります。そのため全合成研究を行って安定して化合物を供給できるようにしているのです。

また、全合成は天然物の構造の解明にも役立ちます。新しく発見された天然物の構造が分からないとき、全合成を行って合成した分子のデータと天然物のデータを比較することでその構造を明らかにすることが出来るのです。

全合成の魅力

全合成の難易度は天然物の構造によって様々ですが、たいていの場合研究の途中で何か問題にぶつかり、悩むことになります(これはどの研究分野でも同じだと思いますが…)。化合物の構造や大きさによっては、何十反応もステップを積んでやっっっと全合成が達成されるため、天然物が出来上がった時の達成感は本当に大きいです。

しかも、ただ天然物が合成できればいいわけではなく、より無駄がなく短工程で、美しい合成経路を生み出せるかどうかが研究者の腕の見せ所になります。そのためにこれまで知られていなかった新しい反応を生み出し、それを天然物の全合成に応用する研究グループもあります。いかにして天然物を合成するか、全合成研究者は皆美しい合成経路を目指して頭を悩ませているのですね。

天然物が秘める可能性

天然物が生物にどんな影響を及ぼすのか、どのように働いて生物に影響が出るのかが分かれば、より強力に病気を治療できる薬の開発に役立ちます。例えば、ある特定の病気に効く薬を作ろうと思っても、人間が考え、生み出すデザインには限界があります。そもそもどんなものを作れば薬ができるのかをゼロから考えるのは難しいですよね。でも、新しく発見された天然物が何か特定の病気に強力に効くことが分かれば、その天然物の構造をヒントに新しい薬の設計をすることが出来ます。合成研究を経て天然物のどんなところが病気の治療に重要なのかを明らかにすることで、それを模倣して新しい薬を開発することが出来るのです。ちなみにこれまでに発見されている天然物の中には、がん細胞を殺す作用があることが分かり、研究の末にその天然物を模倣したがん治療薬が開発され、実用化されている例もあります。

新規天然物の発見と合成の研究は、創薬に大きく貢献する可能性を秘めているのです。

「天然物化学」のすゝめ

私の所属する天然物研究室では、沖縄や奄美大島などの地域で採集してきた海洋シアノバクテリアから、新しい天然物を発見するチームと、発見された天然物の全合成に取り組むチームに分かれ、日々研究を行っています。私はこのうちの全合成に取り組む方のチームにいる感じですね。一人一つずつ、自分が合成するべき天然物を与えられており、その全合成研究に取り組んでいます。

新しい天然物の発見は宝探しのようなもので、薬になる可能性を秘めた物質を様々な方法で追い求めます。自分が発見した・合成した物質が薬になるかも!なんて、夢があってワクワクしますよね。

全合成まで達成できた後は、その天然物の生物活性とそのメカニズムまで研究することもあります。天然物と生体内の物質の相互作用を……と、研究についてはまだまだ語れますが、これ以上は止まらなくなるのでまたの機会にしようと思います。

これまで語ってきたように、天然物化学、天然物の全合成には魅力がいっぱいあります。皆さんが服用している薬も、もしかしたら天然物を模倣して作られたものかもしれません。興味が出た方は是非、調べてみてください(*'▽')

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

能登

2024年5月8日水曜日

機械科のすすめ(水曜担当:谷尻)

みなさんこんにちは!

2024年度の毎週水曜日12:30~14:00を担当する谷尻です。

皆さんのお役に立ちたいと考えております。

”機械系の授業で分からない部分がある”

”機械科の履修を相談したい”

”機械科の研究室について知りたい”

という方はお気軽にご相談ください!

まずは私のことを知っていただくために自己紹介をさせていただきます。


電池材料でドローンの性能を向上させる(火曜担当 山本)

はじめまして!

2024年度火曜14:00~15:30担当の山本です。

よろしくお願いいたします。

初めての投稿なので、今回は自己紹介をさせていただきたいと思います💬


【自己紹介】

・学年:修士1年(M1)

・学科:応用化学科

・研究室:今井・緒明研究室(材料化学研究室)

・研究内容:リチウムイオン二次電池有機正極

・サークル:慶應塾生新聞会、スローフードクラブ

・趣味:文房具収集、ガチャガチャめぐり

・得意分野:化学A~D, マテリアル合成, 有機化学, 高分子化学, 電気化学, 基礎・応用化学実験, 教職課程


【研究について】

今井・緒明研究室(材料化学研究室)では、電極、強化材料、センシングなどの材料化学に関する研究を幅広く取り扱っています。


私の研究内容はリチウムイオン二次電池についてです。

リチウムイオン二次電池は、皆さんが普段使用しているスマートフォンやノートパソコン、モバイルバッテリーにも組み込まれているなくてはならない電池のひとつです。

近年注目が集まっているドローンにもリチウムイオン電池は用いられています。

高性能な電池材料を見つけるために日々実験を行い、一回の充電で長く使用することができるようになることを目指しています。

2024年5月2日木曜日

新しいリターンの源泉を探す(金曜担当:高桑)

皆さんはじめまして!

2024年度の毎週金曜日 14:00~15:30 にラーニングサポートを担当しています、高桑です。1年間よろしくおねがいします。

この記事では簡単に自己紹介をさせていただきます。


◎プロフィール

学年:修士1年

学科:管理工学科

研究室:山本研究室

専攻:金融工学

趣味:ロードバイク


◎研究について

私は金融、とくに資産運用をテーマに研究しています。「今あるお金をもっと増やす」ことがこの分野の目的です。

皆さんは「積み立てNISA」とか「日経平均株価」というワードを聞いたことありませんか?

最近、ニュースで話題になっていましたよね。

銀行や証券会社では、皆さんから預かったお金を元に株式や債券を買って収益を得ています。市場は24時間あいていて、億や兆という信じられない金額が動いており、その成果は景気みたいに私たちの生活に影響しています。

毎年利益を獲得できれば嬉しいですが、金融市場はつねに変化しており、絶対とか永遠に儲かる商品はありません。次々かわっていく相場の中で、それでも利益を伸ばすために、金融工学に基づく"作戦"が活躍しているんです。

そのポイントの1つに、「皆の気づいていない儲けの種」を探すことがあり、これを私は研究しています。例えば、

皆がみていない情報源から企業の将来を予想する

ことが考えられます。

株式市場では、会社の状態を表す財務諸表がよく知られていますが、これ以外にも会社の特徴を表現できるデータは存在します。

・社風・経営理念を記したHPの文章

・企業の取引関係を意味する入出金データ

などです。こうしたデータを使うと、新しい根拠で企業の良し悪しを判断でき、他の人と違う資産運用ができそうです。

皆と違う作戦で動いていると、持っている資産構成が違うので、不況の中でも影響が少なくすむ、安定的に収益をあげられる可能性があるんです。

こうした研究の延長に「クオンツ」という職業があります。証券会社やヘッジファンドに多く、毎日マーケットの情報を調べたり、私のように投資戦略の研究をしている方々です。私は将来このクオンツになって、金融工学で社会に役立てるような人になりたいと思っています。


◎趣味について

私は趣味でロードバイクに乗っています。

ロードバイクとはママチャリよりずっと速い自転車のことで、ハンドルが羊の角みたいになっているのが特徴です。

たまたま自宅から大学まで鶴見川で繋がっているので、通学にも使えて便利です。

実は自転車はカロリー消費の激しいスポーツで、ちゃんと走りこめば1,000kcal以上使える魅力があります。研究と授業だけだと運動不足になりがちなので、私はこれで解消するようにしています。


◎おわりに

長くなりましたが、ここまで読んでくださりありがとうございます。

もし授業、学生生活、研究室、就活のことなどで相談がありましたら、なんでも気軽にお声がけください!


歩けワタシ(金曜担当:江藤)

 みなさんはじめまして。

今年度、毎週金曜日にラーニングサポートを担当することになりました、M2の江藤です。

どうぞよろしくお願いします。

初めての投稿ということでがくがくブルブル緊張していますが、頑張って自己紹介したいと思います。

……自己紹介……

学年:修士2年

学科:電気情報工学科

研究室:斎木研究室

研究テーマ:相変化浮遊電極による液中マイクロ粒子の電気的運動制御

趣味:歩くこと、e-sports

……研究内容……

みなさんはマイクロ流体デバイスというものを聞いたことはありますか?

多分ないですよね(笑)

安心してください❕

私も研究を始めるまでは存在すら知りませんでした┐(´д`)┌ヤレヤレ

マイクロ流体デバイスはバイオ分野や創薬分野などで使われている小型の装置です。

なんと、抗がん剤の研究やコロナの検査キットにも使われているらしいですよ❕

(意外と身近に存在しています)

私の研究は従来のデバイスには使われていなかった新しい物質を用いて、これまでより複雑な処理を行うことのできる高性能なデバイスの開発を目指しています!

高性能なデバイスによって抗がん剤の研究を促進させて、将来世の中からガンを消したいですね❕

……歩くこと……

みなさんの周りには歩くことが趣味だと言い張る人はいますか❔

少なくとも私は自分以外に見たことがありません。なので今日、みなさんには私が感じる歩くことの魅力をたっぷりと知ってもらいたいと思います。

歩くことの魅力①

気軽に冒険気分を味わえる❕

みなさんは普段移動するときに、電車やバスの中でスマホをつついたり、友達と話したりとあまり周りの景色を見ていないことはないですか❔
それは非常にもったいない❕

普段通いなれた場所にもまだ知らない店、景色といった未知が眠っています❕

そういった場所を是非とも歩いてみてください。今まで出会ったことのないものに出会うことができます。

歩くことの魅力②

健康にいい❕

これは言わずもがなですね。研究や授業などで運動不足になりやすい大学生ライフにとってこの趣味は最適解ですよね❕

……さいごに……

ここまでお付き合いいただきありがとうございました❕

今後も有益❔な情報をどしどし発信していくので、一年間よろしくお願いします🙇🙇



水の制御によって拓かれる可能性(木曜担当 近藤)

初めまして!

春学期木曜12:30-14:00を担当するラーニングサポートの近藤と申します。
昨年の秋学期から引き続き、今学期もラーニングサポートを務めさせて頂きます。

  • 化学系の授業で困っている
  • 学校生活について相談したい
という方は、是非お気軽にお声掛けください!

【毎週木曜12:30-14:00 理工学メディアセンター本館1階レファレンスデスク】

にてお待ちしております。

今回は新年度1本目の記事ということで、改めて自己紹介をさせてください。

~プロフィール~

学科:化学科
学年:修士2年
研究室:理論化学研究室(畑中研)
研究内容:界面水の分子間振動の分子動力学シミュレーション解析
趣味:囲碁、筋トレ
得意分野:化学A~D、量子化学、物理化学、化学実験、Fortran

~研究~

突然ですが、水って重要な物質ですよね?

多くの方がこの質問に「YES」と答えてくれると思います。何せ、水がなければ人間は生きられませんから。ただ、水は「生きるために重要」であると同時に「化学的にも重要」な物質です。なぜなら、多くの化学反応は水中で起こっているからです

人体の大部分が水分で構成されていることを考えると、体内での化学反応は水中での反応と言えます。実験の授業で何度となく水溶液を調製したと思いますが、実験で扱った反応の多くも水中における反応です。これ以外にも、数えきれないほど多くの水中における反応が存在します。

では、これらの反応において水はどのような役割を果たしているのでしょうか?
溶質を取り囲む溶媒として何となく周りにいるだけ?

いいえ、違います。
水は溶質の反応性を変化させる役割を担っています。つまり、水分子が水中での反応を引き起こしています。

より具体的には、溶質の周りに水分子が「どの向きで」「どのくらいの距離に」存在するかによって溶質の反応性は変化します。

図1. 分子A(青丸)を水分子(V字型の分子)が取り囲んでいる様子。左と右の配置ではAの反応性が変わってくる。



じゃあ、水分子の運動を制御できたら、意図的に化学反応を起こしやすくできるのでは?

...と思った方は素晴らしいセンスをお持ちです。是非畑中研に来てください。
冗談はさておき、水分子の運動を制御できたら、水中でのあらゆる化学反応を加速(もしくは減速)させられるようになり、素晴らしい可能性が拓けるわけですが、話は簡単ではありません。

というのも、水分子の運動については分かっていないことが多いのです。偉大な先人たちのおかげで、水分子の運動に水素結合(水分子間での引き合う力)が関わっていることは分かっていますが、その関係性については簡単なことしか分かっていません。

例えば、空気と水の境界面にいる水分子は、空気側に水分子がいない分、水素結合本数が減るわけですが、それによって運動がどう変化するかは十分に分かっていません。

図2. 水分子の配置。左が一般的な水分子の配置。右が境界付近の水分子の配置。青い点線は水素結合を表す。一般的な水分子は周囲を四個の水分子に囲まれているが(水素結合本数4本)、境界付近の水分子は空気側に他の水分子がいない(水素結合本数2本)。



こうした背景があり、私は界面(例えば、空気と水の境界面)の水分子の運動について、シミュレーションを使って調べています。様々な環境での水分子の運動を調べることで、水分子の運動制御の方法を模索し、将来的には水中での化学反応を制御できるようにしたいです。

~趣味~

  • 囲碁
  • 筋トレ
  • アニメ鑑賞

囲碁に関しては、中学のときに囲碁部だったので一応アマチュア二段を持っていたりします。ただ、中学卒業後めっきり打たなくなってしまったので、現在の実力は初心者に毛が生えた程度のレベルまで落ちています。

筋トレは昨年から変わらず続けています。今も近所のスポーツセンターのトレーニングルーム(3時間300円)に通っています。

アニメに関してはミーハーなので、特定のジャンルが好きというよりは、人気作品をとりあえず観る感じです。アニメそのものを楽しむのは勿論ですが、人気になりそうなアニメを当てるのも楽しんでいます。今期は「怪獣8号」か「ガールズバンドクライ」が覇権を握るのではと睨んでいます。ちなみに、覇権アニメ予測は割と外します。

~終わりに~

楽しんで頂けたでしょうか。少しでも私のことが伝わっていたら嬉しいです。
大学の勉強は専門性が高く、頭を悩ませている方も多いと思います。よろしければ、一人で悩まず、メディアセンター本館1階のラーニングサポートデスクまでお越しください。一緒に考えましょう!勿論、勉強だけでなく学生生活に関する相談も歓迎です!!
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。


近藤