2024年12月26日木曜日

夏の学校(木曜担当 近藤)

こんにちは!

ラーニングサポート木曜担当の近藤です。

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  • 大学生活について相談したい
という方は是非お気軽にお声がけください!

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にてお待ちしております。

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季節は冬を迎え、すっかり寒くなってしまいましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。このところ寒い日ばかりが続いて気が滅入りそうなので、敢えて夏の話をしようと思います。大学生にとっての夏の風物詩(?)である「夏の学校」のお話です。

夏の学校とは、毎年夏に「若手の会(若手研究者のコミュニティ)」が主催する勉強会のことで、学生が気になる先生をお招きし、数日間に渡って講義や講演を行って頂く企画です。一口に若手の会と言っても、「有機金属若手の会」「天文・天体物理若手の会」「生物物理若手の会」など、分野ごとに別々の組織となっており、様々な若手の会が存在します。調べてみればあなたの研究分野の若手の会も見つかるはずです。大学の夏季休暇に合わせて夏の学校を企画している若手の会は結構あるので、一度調べてみることをオススメします。

夏の学校は各若手の会が独自に企画しているので、内容は若手の会によってまちまちです。今回は主に、私が参加した「第63回 分子科学若手の会 夏の学校」を中心にお話しします。

しおりのまえがき

「第63回 分子科学若手の会 夏の学校」は分子科学研究所(愛知県)にて以下のようなスケジュールで五日間に渡って開催されました。

スケジュール(分科会=勉強会)

夏の学校は若手の会によって日程や開催地、講演内容もばらばらですが、その魅力は共通していると思います。私の考える夏の学校の魅力は以下の三点です。

  • 旅行できる
  • 研究界隈内に友人ができる
  • 第一線で活躍する研究者のお話をじっくり聞ける
この三つの魅力について、私自身の体験も交えつつ説明します。


1. 旅行できる

幹事が毎年変わるため、夏の学校の開催地は毎年変わります。例えば、分子科学若手の会の夏の学校の開催地は、2022年が北海道、2023年が福岡、2024年が愛知でした。私は去年の夏の学校(福岡開催)にも参加していたのですが、豚骨ラーメンを食べ比べたり、屋台を巡ったり、それはもう楽しかったです。

2024年の開催地 分子科学研究所(愛知)


分子科学若手の会の場合、夏の学校は五日間に渡るのですが、必ずレクリエーション(自由行動)の日が一日設けられています。幹事が企画してくれたツアーに参加するもよし、友人と遊びに行くもよし、一人で好きなところに行くもよし、なんでもありです。ちなみに去年の私は、一人で太宰府天満宮に行きました。今年は……分子科学研究所(愛知)周辺に行きたい所がなかったので近所のスーパー銭湯に行きました…。言い訳すると、実は以前、分子科学研究所に見学に行く機会があり、その際に興味のあった研究室も見て、近くの観光名所(名古屋城など)にも行っていたので、行きたい場所がもう残っていなかったという事情があります。

そんな訳で、残念ながらこの記事に載せられる愛知の観光名所の写真はありません。スーパー銭湯の写真は流石にいらないですよね?とはいえ、私のような特殊なケースを除けば、夏の学校は友人と共に観光を楽しめる素晴らしい機会です。え?あなたの夏の学校には自由時間がない?適当に抜け出せばいいんですよ

「旅行なら自分で企画する」と思っているそこのあなたにも耳寄りな情報があります。多くの場合、夏の学校にはポスター発表の時間が設けられており、希望する参加者は自身の研究について発表できます。発表と言っても学生の集まりの中でのことですし、偉い先生が来るわけでもないので、学会と比べるとだいぶ緩い雰囲気です。この制度を利用することで「研究成果を発表しに行く」という体で夏の学校に参加でき、お金が動かしやすくなります。

とりあえず、自分の分野の夏の学校が次にどこで開催されるかは調べてみる価値があると思います。「○○若手の会 夏の学校」と検索すれば出てくるはずです。


2. 研究界隈内に友人ができる

実はかなり大きなメリットです。研究者の界隈は割と狭いので、学会に参加する度に顔を合わせる人がいると思います。そういう人と仲良くなっておくことは重要です。知り合いがいれば学会のアウェー感がなくなりますし、飲みの席で研究に役立つ情報を拾えることも。また、もしあなたが研究者を目指しているのであれば、界隈内でのツテは絶対に必要です。

……などと偉そうに語りましたが、そんな私も人見知り。友達を作るのは苦手です。そこで私は自分を追い込むために、夏の学校における宿泊先について、ある決断をしました。今年の夏の学校では宿泊先として

という2つの選択肢があったのですが、私は三島ロッジを選びました。初対面の人と5日間の共同生活、やってやろうじゃないか…!(震え声)

三島ロッジは大きめの一戸建て住宅でした。より正確には、集合住宅と一戸建て住宅の2タイプあったのですが、私は一戸建ての方に割り当てられました。間取りは、大きめの寝室が二つ、リビング、キッチン(ダイニングと合わせて一部屋)、風呂、トイレが一つずつ。「この間取り…何か変…」などということはなく、4人で過ごしても快適な広さでした。また、洗濯機を始めとした家電も完備されており、コインランドリーのお世話にならずに済んだのは嬉しい誤算。

三島ロッジ(一戸建てタイプ)

キッチン&ダイニング

リビング

肝心のルームメイトですが、以下のような面子が集まりました。

  • R先輩…九州大学の博士課程3年。頼りがいがあって、多くの後輩から慕われている。方言に愛嬌がある。
  • K君…京都大学の修士課程1年。謎の貫禄があり、後輩に見えない。集まったメンバーの中で一番の先輩と言われても信じるレベル。
  • W君…金沢大学の修士課程1年。優しいオーラを纏っており、実際に優しい人。分子科学若手の会の役員を務めている。
ここに私を加えた4人で共同生活を行いました。

覚悟していたことですが、共同生活は大変です。ルームメイトは良い人たちでしたが、人柄とは関係なくプライベートスペースに他人がいるというだけで私のスタミナはゴリゴリ削れていきます。飲み会があった初日以外は私が一番早く寝ていました。

また、生活習慣の違い(エアコンの設定温度など)は気になりますし、鍵の管理も面倒でした(鍵が一本しかないので、一番早く帰宅する人が鍵を持っていないと他の人が締め出されてしまう)。ただ、そうした苦労はありつつも、一緒に過ごす中で3人とはだいぶ仲良くなれました。R先輩には博士課程進学に関する私の悩みの相談にのって頂きました。W君とは研究の話題で盛り上がりましたし、来年度も若手の会の役員を務めるそうなので、次の夏の学校の開催地について希望を伝えておきました。K君とはゲームの話をずっとしていました。

共同生活は大変でしたが楽しかったです。学外の研究者と交流する機会はなかなかありませんし、学会で友達を作るのもハードルが高いので、夏の学校は研究仲間を増やす良い機会でした。来年の夏の学校でも複数人部屋を選ぶつもりです。


3. 第一線で活躍する研究者のお話をじっくり聞ける

「第一線で活躍する研究者のお話をじっくり聞ける」という魅力は、夏の学校の趣旨そのものなので、本来であれば一番最初に挙げるべき話題なのですが、いきなり堅苦しい話から入ると「夏の学校=真面目な勉強会」という印象を与えかねないので、敢えて最後に回しました。一応、夏の学校は真面目な勉強会ではあるのですが、学生の交流会という面も強いので…。


----- 注意!!-------

以下では、分子科学若手の会における勉強会の様子をお伝えしますが、勉強会の形式は若手の会によって異なります。あくまでも一例としてお受け取りください。

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分子科学若手の会の夏の学校では、お招きした先生に講義をお願いしています。単なる先生の研究紹介ではなく、専門分野に関する基礎からの超本格的な授業を行って頂きます。講義内容は先生と若手の会の役員が相談して決め、授業テキストを作るところから始めているため、一流の研究者が夏の学校のために執筆したテキストが手に入ります。自分の研究分野の理解を深めるため、あるいは新しい分野の勉強を始めるためにも、夏の学校は役立ちます。

勉強会は五つの分野に分かれています(この勉強会を分科会と呼んでいます)。この五分野はお招きする先生によって変わるので、参加者は毎年分科会のラインナップを見て、どの先生の講義を受けたいか選びます。

2024年の分科会ラインナップ

私は非線形光学効果と関わりのある研究を行っているので、第五分科会に参加しました(分身して全部の分科会に参加したかったです)。STMについては大学の講義で少しかじっただけで詳しいことは全然分かっていなかったので、今回の講義は非常に勉強になりました。

また、先生から聞けるお話は学術的なものだけではありません。大懇親会では、先生方が「なぜ・どのように研究者になったか」「研究者として何に苦労したか」といった研究人生に関するお話をしてくださりました。有名な先生や偉い先生であっても順風満帆な研究人生を歩んでいることはほとんどなく、むしろ波乱万丈な人生を歩んでいることが多いので話が面白いです。研究者の道に進もうか悩んでいる人には参考になるかも。

個人的には陣内先生の話が印象に残っています。特に「留学前に研究計画を立てていたおかげで留学期間を有意義に過ごせた」「出会いに恵まれた」という二つの言葉を覚えています。

前者は陣内先生が学生時代の留学エピソードを語る中で口にされた言葉です。陣内先生曰く、留学期間はあっという間に過ぎるそう。留学先の研究室の先生も忙しく、常に留学生の相手をしてくれるわけではないので、留学先で研究計画を立てていたのでは研究を十分進める前に帰国することになっていただろう、と仰っていました。日本で研究計画を立て、留学先でやりたいことを予め決めていたからこそ、留学中の時間をうまく活用できたと語られていました。

私は以前から「留学」という響きに憧れを抱いており、留学経験があるというだけで「凄いな」と思っていたのですが、確かに留学は手段であって目的ではありません。研究者にとっての留学は単なる海外体験ではなく、海外の大学の恵まれた研究環境を活用する機会と言えます。そうした目的意識を持つことが重要であると気づかされました。

後者(「出会いに恵まれた」)は特定のエピソードの感想というわけではなく、陣内先生がご自身の過去を振り返る中で度々口にされていたことです。初めて参加した国際学会で出会った研究者が後の研究指針に影響を与えたり、研究課題の解決の糸口を他の研究者との議論の中で見つけたり。誰かとの出会いが陣内先生の研究人生におけるターニングポイントになっていて面白かったです。やはり研究活動は交流の中で深まるものなので、夏の学校のような機会は有意義だと思いました。


終わりに

いかがだったでしょうか。夏の学校の雰囲気や楽しさ、面白さが少しでも伝わったら嬉しいです。大学の夏季休暇は長いですが、ダラダラ過ごしているとあっという間に終わります。そんな夏季休暇を彩るスパイスとして夏の学校はオススメです!

上で説明した通り、夏の学校は学生同士の交流会としての側面も強いので、そこまで研究熱心でない方であっても行けばそれなりに楽しめると思います。旅行や思い出作りにもピッタリ!

それと、今さらですが参加費についてお伝えしていなかったことを思い出しました。と言っても、明確にいくらと提示することは出来ません。なぜなら、若手の会が開催地をどこに選ぶか、企業協賛・個人協賛をどれほど集められるかによって参加費は毎年変わるからです。お得感のある夏の学校になるか否かはあなたの先輩(OB・OG)にかかっています。分子科学若手の会の場合、去年の参加費(宿泊費込み)は3万円でしたが今年は1万6千円でした。

そんな訳で、分子科学若手の会OB・OGの皆さんとここまで記事を読んでくださったあなたに感謝の念を送りつつ、この記事を締めたいと思います。ありがとうございました~(強い思念)。


近藤



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2024年12月24日火曜日

流体力学のすすめ(水曜担当 谷尻)

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2024年12月23日月曜日

国際学会での発表(月曜担当 利光)

こんにちは!

ラーニングサポート月曜担当の利光です。
今回は国際学会に参加したので、準備期間や実際の会場での様子などを執筆します。
海外への渡航は初めてだったので学会だけでなく、その点についても少し触れようと思います。

参加学会:IABEM2024(URL: https://iabem2024hkust-dev.hkust.edu.hk/index.html)

開催場所:香港(香港科技大)
日程:12月4日~6日
発表方式:口頭発表 20分

まず、初めに、口頭発表の申し込みのために1ページの短い論文を書く必要があります。(2024年6月頃)
国際学会なのでもちろん英語で書きます。
まずは、日本語で何を書くか検討します。そしてそれを自分で英語にします。
続いて、文法チェックをします。(今回Grammarlyを利用しました)
次に、DeepLを用いて、自分の書いた英語を日本語に翻訳してもらい、意図した内容になっているかを確認します。
最後に何度か読み直して不自然な点やミスを修正して第一案の完成です。
その後先生に確認してもらい、修正したのちに提出です。
(修正してもらうたびにもっと英語を勉強しなければと思います......)

次に参加登録と参加費の支払いです。(2024年9月頃)
当然すべて英語で書いてあるので、少し不安になりつつも、一緒に参加する研究室のメンバーや先生に確認を取りつつ進めました。
ホテルや航空券は先生がまとめて手配してくださいました。
(初海外なので初めてパスポートを取得しました)

発表準備です。(2024年11月頃)
スライドを作成→先生に添削をお願いする→英語の発表原稿を作成して覚える という流れで進みました。
スライドの第1案を先生に添削してもらったところ、「文字が少ない」という指摘を頂きました。というのも、日本語での発表の場合、スライドの文字を必要最小限にとどめて口頭で説明した方がすっきりとした見やすいスライドになります。英語でも日本語と同等のレベルで説明できるのであれば問題ありません。しかし、今回は初めての英語での発表で、私はそれほど英語は得意ではありません。そのため、緊張して話すことを忘れてしまったという最悪の場合に、とりあえずスライドを読めば何とかなる程度には文字を増やした方が良いというアドバイスを頂きました。その後、再度修正し、さらに添削をしていただきました。(合計で2~3時間もスライドの添削をしていただいたので先生には大変感謝しています)
その後、発表原稿を作成し、Grammaryで文法確認、DeepLで意図した内容になっていることを確認しました。文量は1分に120単語程度になりました。
また、発表練習にはNaturalReaderを利用しました。これは無料で利用できるアプリで英語の原稿を渡すと音読をしてくれます。正しいと思っていた発音が実は間違っていたということに気づかせてくれたため非常に勉強になりました。
繰返し音読、スライドを見ながら話す練習、スライドを見ないで話す練習をして、何も見ずにちょうど20分の発表が出来るようになるまで練習しました。(人前で話すのはあまり得意ではないので頑張りました)

いよいよ出発です。(12月3日)
飛行機にも乗りなれていなかったのでかなりドキドキしながらも無事ホテルに到着しました。
原稿は暗記できていたのでこの日は軽く確認だけしました。

発表当日。(12月4日)
朝はそれほど緊張していなかったのですが、自分の発表するセッションが始まる前は少し緊張しました。それでも、なんとかなるかぁぐらいの気持ちだったのですが、いざ発表が始まると急に緊張してきました。聴衆同士が少し話していると「何か自分が間違ったことを話しているのかな?英語がおかしい?」と思えてしまいました。(そんなことあるはずないのですが、そうだと分かっていても不安でした)
そんなことを考えて緊張しつつも、無事発表を終えました。
次は質問です。質問は何が言いたいのかどのような内容を答えればよいかまでは理解できましたが、やはり緊張すると英語で言いたいことをまとめるのは難しく、部分的には先生に助けて頂き、無事終了しました。

そんなこんなで、初めての国際学会発表は無事終了しました。
一番感動が大きかったのは、英語でコミュニケーションが取れたことです。発表だけでなく、前後の休憩時間等で海外の学生や先生が話しかけてくださった時に、上手に話を広げたり質問したりは出来なくとも内容を理解して意思の疎通が取れたことは、これまでテキストで英語を勉強してきた私にとって、かなり嬉しいことでした。それと同時に、英語で発話することの難しさも感じ、英語で話すためには考えれば話せるレベルではなく、自然と英語が出てくるようになるまで練習しなければならないのだと改めて実感しました。
また、国際学会に限らず、学会に参加して他の人の研究発表を聞くと、自分ももっと研究に力を入れようと思ったので、残り少ない時間ではありますが、さらに頑張ろうと思いました。

まとめると、緊張や不安はありましたが、貴重な経験をして多くのものを得られ、かつ非常に楽しかったです。
機会があれば思い切って参加してみると良いと思います!

以上です。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。



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2024年12月6日金曜日

GD最強攻略 ~就活編~(タイムキーパー:後編)(金曜担当 江藤)

 理系のパソコンソフトはMACだと動かない。

どうも金曜担当の江藤です。

前半の記事を読んでくれた方長らくお待たせしました。ボチボチとGDにおけるそれぞれの職業のコツを記載していきたいと思います。この記事を読んで身につければGDに怖いものなしになれます!!

②タイムキーパー

前半の記事でも述べたように、タイムキーパーとして時間を管理しながら議論に参加することは難しいです。そういったタイムキーパーの攻略法を伝授していきたいと思います。

1.タイムキーパーなんかやるな

こういうのもなんですが、タイムキーパーはやるだけ損だと思います。なぜなら仕事内容は時間をはかるだけですからね(笑)。時間をはかっていたってGDの評価において何のプラスにもなりません。ただ仕事量と時間を一人で管理しないといけないという責任と言った負担が増えるだけです。そもそもタイムキーパーていりますか?時間の管理なら参加者全員で行えばいいですよね?よく就活サイトなどでGDの時はタイムキーパーを役職として設定しておこうといった記述を見かけますが、私はわざわざタイムキーパーという役職をGDにおいて作る意味がわかりません。

2.ツールを活用せよ

それでもタイムキーパーをやるんだという人はツールを最大限に活動しましょう。ただ時計を見ながら時間を管理しようとしている場合、議論にのめり込み過ぎてついつい時間が過ぎてしまうといったことが起こる可能性があります。それを防ぐために使えるツールは全て使いましょう。例えばGDをオンライン上で行う場合、アラームなどを手元の携帯でかけておくことも一つの手です。自分が発言するとき以外はミュートにすることで、アラームがなっても周りに築かれませんし、時間が過ぎると言った心配はなくなります。

3.ファシリテーターのサポートに回れ

少しでも面接官の評価を上げるために、タイムキーパーが行える方法としてファシリテーターのサポートに回ると言った手があります。

時間を知らせる時に

「後○○分で予定時間です」

というのではなく

「後○○分で予定の時間になります。個人的には○○さんの意見のこの部分は××といった観点で非常に大事だと思います。それを踏まえたうえでそろそろ議論を収束させようとした方が良いと思うのですが、ファシリテーターの△△さんいかがですか?」

と言いましょう。

もうとにかく自分がGDの潤滑油になるといった勢いでファシリテーターをサポートしましょう。時間を伝えるついでに何かを言う時は、誰にも邪魔されずに自分の意見を言うチャンスです。このチャンスを有効活用しましょう。おすすめの有効活用法は先ほども少し述べましたが、議論の潤滑油に自分がなれるように使うことです。この絶対無敵の発言権が使えるタイミングは話し合いの流れが変わる時です。なので、チャンスのタイミング的に話し合いの流れをスムーズに変えることでGDに貢献しているとアピールしやすいと思い、潤滑油としてこのチャンスを使うことをおすすめとしました。

以上がタイムキーパーのコツです。まだまだ書ききれていないコツもありますので、興味があったら理工学メディアセンターのラーニングサポートを訪ねてください。



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2024年11月28日木曜日

修士1年生の就職活動~春夏編~(水曜担当 谷尻)

みなさんこんにちは!

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2024年11月6日水曜日

分子化学専修の中間発表の様子(木曜担当 近藤)

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ラーニングサポート木曜担当の近藤です。
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今回の記事では、分子化学専修で7月に開かれた中間発表の様子をお届けしたいと思います。中間発表とは、修士2年の学生たちが修士論文の執筆に向けて7月時点での自分の研究状況を発表する場のことです。ちなみに、分子化学専修というのは研究領域を表す区分のことで、学部生で言うところの「数理科学科」「機械工学科」のようなものです。例えば私の場合、理工学研究科基礎理工学専攻分子化学専修の学生ということになります。

中間発表の様子をお届けするとは言ったものの、中間発表参加者には守秘義務があり、中で知った学術的な情報をお話しすることはできません。中間発表に際してどんな準備をし、当日どのように発表したか、という催し全体の流れや雰囲気を中心にお伝えします

1. 中間発表の概要

日時・場所:7月中旬
ショートプレゼンテーション
厚生棟中会議室 12:45 - 13:45
ポスター発表
創想館マルチメディアルーム 14:25 - 17:10

発表形式
ショートプレゼンテーション
発表時間:1分30秒
発表データ:スライドは2枚以内
ポスター発表
発表時間:2グループに分かれて以下のスケジュールで行いました。「教員への説明時間」には、当該グループの発表学生と教員のみが参加でき、「閲覧時間」には、分子化学専修に所属する研究室の学部四年生・修士学生・博士学生・研究員が参加できます。
グループA:14:25 - 14:55(教員への説明時間)14:55 - 15:40(閲覧時間)
グループB:15:55 - 16:25(教員への説明時間)16:25 - 17:10(閲覧時間)
ポスターサイズ:A0

2. 準備期間

発表当日までに行ったことは以下の4つです。

  1. ポスターのストーリーを考える
  2. ショートプレゼン用の資料を作る
  3. ポスターを作る
  4. ショートプレゼンの練習

一つずつ説明します。

最初に、一番楽で、一番締め切りの早いショートプレゼンの資料作りから始めようとしたのですが、研究室の先生に止められました。ショートプレゼンはポスター発表の宣伝的位置づけなので、メインのポスター発表の全体像が決まっていなければ、どの部分を抽出してアピールするべきか判断できない、と。そりゃそうだ

というわけで、ポスター発表の流れ(ストーリー)を書くことから始めました。伝えたいことを書き出し、論理的に伝わる順番で並べます。伝えたいこともそれを示すための計算結果も揃っていたので、ストーリーはスラスラ書けました。しかも、過去に学会で行ったポスター発表の内容が流用できそうだったので、新しく考えなければならないことはあまりありません。

サクッと作って先生に見せたところ、こう言われました。

このイントロじゃ伝わらない。

私が過去に参加したのは理論化学の学会で、聞き手は私と近い分野の研究者ばかりだったので、イントロを細かく必要はなかったのですが、中間発表にいらっしゃる先生方のほとんどは理論系ではなく実験系の研究者。前提知識にギャップがあるので、学会発表のポスターと同じストーリーでは伝わらないというわけです。

私は浅はかな考えを捨て、イントロ部分を厚くしたストーリーを練り直し、無事先生からOKをもらいました。

ポスターのストーリーが決まったら、次はショートプレゼンの資料作りです。スライド2枚に発表内容をまとめます。構成としては、スライド1枚目に研究背景と目的を、スライド2枚目に代表的な結果1つとそれに関する簡単な考察を載せました。

たった2枚のスライドなので、1日とかからず資料はできました。例のごとく、先生のところに持って行ってコメントを頂いたわけですが...

1枚目のスライドの字が多い(by 先生)

ついつい文字で説明したくなってしまう癖が私にはあります。以前にも同じことを指摘されたので、今回は気を付けて図も使っていたのですが、それでもまだ字が多かったようです。スライド1枚目はイントロにあたるので、研究対象を映像的にイメージ出来るようにスライドを作らないといけない、とのことでした。

私の研究対象は「水-空気界面の水分子の運動」なので、水面の写真(ネットで公開されている利用許諾のいらない写真)と水分子のモデルが運動している画像(こちらは自作)を組み合わせて利用しました。水面の写真が綺麗だったので、研究対象をイメージしやすくなったのは勿論のこと、スライドの見栄えが大変良くなりました

ショートプレゼン資料に載せた図.
水面の写真の著作者:rawpixel.com 出典:Freepik


ショートプレゼンの資料が完成し、いよいよメインとなるポスター作りに入ったのですが、こちらは意外と苦労しませんでした。既にストーリーが固まっているので書くことがはっきりしていましたし、研究結果や考察の部分については以前作ったポスターの資料を流用することも出来ました。

ポスターが完成した後、ショートプレゼンの練習を始めました。「メインのポスター発表の練習をしなくていいの?」と思われたかもしれませんが、私は自分の研究に関する話であれば、そこそこ出来る自信がありましたし、学会で行った発表と内容が被る部分もあったので、ポスター発表については不安視していませんでした。

逆に、ショートプレゼンについてはメチャクチャ不安でした。というのも、発表時間が1分半しかないのです。1分半という時間はかなり短く、言葉に詰まってしまうと、言いたいことを言い切る前に発表時間が終わってしまいます。つまり、ショートプレゼンは台本丸覚えが前提となる発表なのです。

私は台本を覚えるためにシャドーイングを行いました。シャドーイングとは、簡単に言えば、聞こえてくる音を復唱することです。具体的には、以下のような流れです。
  1. 台本を読み上げる自分の声をスマホで録音
  2. 録音音声を聞きながら、台本を読み上げる
  3. 慣れてきたら台本を見ずに、録音音声を追いかけるように復唱
シャドーイングができない時にも録音音声は聞き続けるようにしていました。とにかく、「聞いて」「声を出す」ことで音を自分の頭に沁み込ませます。

この練習法の良いところは、単に台本を覚えやすいというだけでなく、音のテンポも覚えられるところです。この手の発表でありがちなのが、緊張して早口になること。シャドーイングでは台本を文字ではなく音で覚えるので、緊張しても元の録音音声に近いスピードで発表が行えます。

その分、録音音声の作成には気を遣いました。スライドのページを切り替えるタイミングの「次のページお願いします」という掛け声も録音しました(ショートプレゼンでは、スライドの操作は自分で行うのではなく、係の先生にやってもらう)。

英語学習において効果的と謳われるシャドーイングですが、日本語を覚える上でも有効で、数日で台本をそらんじられるようになりました。ちなみに、発表後も1カ月くらいは台本が頭から離れませんでした(笑)

3. 発表当日

ショートプレゼンは昼の12:45から厚生棟中会議室で行われました。院と学部では分野の区分が異なっているので、分子化学専修には化学科の先生と応用化学科の先生がいらっしゃいます。化学科出身の私は応用化学科の先生や学生のことをほとんど存じていないので、会場に来ている人の半分くらいとは面識がありませんでした。そのような状況下で、丸暗記した発表台本をミスなくそらんじなければならなかったので、めちゃくちゃ緊張しました。

ショートプレゼンの発表自体は多分上手くいったと思います。"多分"という曖昧な表現になっているのは、緊張で細かい記憶がないからです。ただ、そんな状態にあっても、口が勝手に動いていたことは覚えています。これぞシャドーイングパワー。それから、もう一つ覚えているのは、レーザーポインターの電池が途中で切れたことです。レーザーポインターは自前で用意する必要があったので、研究室のポインターを借りて持ってきていたのですが、どうやら電池がギリギリだったようです。途中でポインターを使うことを諦めました(幸い、ポインターがなくても何とかなる内容だったので致命傷は避けられました)。皆さんも大事な発表前にはポインターの電池を交換しておきましょう。何はともあれ、同じ研究室のメンバーから「発表良かったよ」と言ってもらえたので、表面上はつつがなく発表できていたようです。

全員(約30人)のショートプレゼンが終わった後、ポスター発表のセクションに切り替わります。ポスター発表はグループAとグループBに分かれて行われますが、私はグループAだったのであまり時間がなく、すぐ会場にポスターを貼りに行きました。創想館マルチメディアルームがどこか分からず迷子になるというトラブルはありつつも、発表時間前にポスターを貼り終え、先生方がいらっしゃるのをドキドキしながら待つことになりました(ちなみに、創想館マルチメディアルームはメディアセンターがある棟の地下2階でした)。

ポスター発表には「教員への説明時間」が設けられているので、先生が一人も聞きに来ないということはあり得ません。空いているポスターがあったら、先生も気を遣って聞きに来てくれます。私としては、先生方からどんなツッコミが飛んでくるか分からなかったので戦々恐々としていましたが、実際には思ったほど怖くありませんでした

ツッコミ以前の問題として、私の発表があまり伝わっていなかったということもあると思います。物理化学系の先生からは色々と質問を頂きましたが、有機化学系の先生はあまりピンと来ていない様子でした。先生からOKが出るくらいにはイントロを厚く作ったつもりでしたが、それでもまだ十分ではなかったようです。色々と反省が残りました。

一方で、研究が伝わった時の嬉しさったらありません。これは個人的な事情ですが、研究室内に私と近いテーマの人がほとんどいないので、私の研究の話は同じ研究室のメンバーにすらあまり伝わりません。これまで一人で黙々と研究を進めてきたのですが、やはり自分の研究を他人と共有できないのは寂しいものです。そんな状況でしたから、表面化学の先生に興味を持って頂いたときには、嬉しすぎてポスターに書いていない裏の工夫や苦労話までしてしまいました。

結果的に私のポスターには先生4人、学生3人が来てくれました。なかなか盛況で発表し甲斐があり、楽しかったです。ポスター発表で舞い上がっていたのは私だけではなく、発表者は皆生き生きとしていました。先生方も興味深そうに聞いていて、会場全体に活気がありました。一方で、私と同様に、研究分野の違いによるディスコミュニケーションは色々なところで起こっていたようでした。

ただ、今思い返してみると、研究分野が違うからこそ発表しやすかったのかもしれません。なぜなら、質疑応答において、発表学生が主導権を握れるからです。学会では、発表学生よりも聞き手の先生の方がその分野に詳しいということはよくあるので、非常に高度な質問が飛んできて学生側がついていけなくなる、ということが結構あります。中間発表は、そういった事故が起きにくい環境だったので、学生が伸び伸び発表しやすい雰囲気がありました。

4. 最後に

中間発表は準備が大変でしたし、ショートプレゼンも緊張しましたが、全体を通して見ると楽しかったです。そんな中間発表の雰囲気が少しでも皆さんに伝わっていたら幸いです。

また、中間発表は修論執筆前に他の研究室の先生からご意見を頂く貴重な機会です。私の場合、実験系の先生がどんなことに興味を持ち、どれくらい理論研究について理解しているかを肌で感じることができました。

私にとって中間発表は、他分野の研究者との交流が如何に重要であるか実感できる機会となりました。


近藤


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2024年11月5日火曜日

初心者向けMATLABの使い方(水曜担当 谷尻)

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2024年11月4日月曜日

教職課程のすゝめ (水曜担当:能登)

皆さんこんにちは!

毎週水曜 14:00~15:30 でラーニングサポートを担当している能登です。

今日は教職課程について書きたいと思います。

私は学部4年間で教職課程を履修し、卒業時に中学と高校の教員免許の申請資格を得ました。実は昨年、免許の申請をすっかり忘れ、まだ免許が手元にないのですが……(泣) 今は申請さえすれば免許が手に入る状態です。

教職課程って、具体的にいつどんな勉強をするの?周りに教職を取っている人が少ないので、履修したときの時間割などがイメージしにくい。教職課程と学部・学科の勉強と両立できるのか不安………。

こういったことに悩んで、教職に興味はあるけれど教職課程の履修を迷っている人もいるのではないかなと思います。

そこで今回は、私自身が学部時代に教職課程を履修していた経験を踏まえ、教職課程の概要や勉強の内容・実習などについて簡単にお伝えしたいと思います。

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1.教職課程とは

 教職課程とは、中学または高校の教員になるために必要な「教員免許」を取得するために履修する課程のことを言います。学校の先生になるためには教職課程で指定された単位を取っていることが必須であり、その単位には実習も含まれます。

 「小学校の先生にはなれないの?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、小学校の教員免許を取得するにはより専門的な学びが必要になります。今のところ慶應義塾の教職課程で小学校教諭の免許を取得することはできません。

2.教員免許について

 一口に「教員免許」と言っても、その種類は多岐に渡ります。

 まずは学校の種別です。中学の免許なのか、高校の免許なのか、どちらの免許が取れるかは履修した単位数によって異なります。ただ、どちらの免許も必要な単位の大部分が被っているので、両方まとめて取得する人が多い印象です。

 また、教科でも免許は分かれています。取得可能な免許の教科は、自身が所属する学部学科で決まります。例えば私が所属する理工学部化学科だと「理科」の免許しか取れません。複数の教科に挑戦できる学科もあるみたいなので、興味があれば調べてみて下さい。

3.教職課程の流れ

 慶應義塾では、学部2年生から教職課程を履修できるようになります(一部科目は1年生で先取り可)。教職課程の履修はまず教職課程の登録から始まります。この登録が済んでいないと、教職課程の科目を履修することはできません(一部科目を除く)。

 教職課程の履修の完了には、学部学科が設置する科目とは別に、教職課程センターが設置する科目の単位を履修する必要があります。また、法学や体育などの総合教育科目も一部履修している必要があります。かなり細かいので、この辺りは履修案内を参照してください。

 実習などを除き、どの科目をいつ履修するかは特に指定されません。自分のペースで必要な単位を取り切りましょう。

 教職課程修了1年前(多くは3年生)に介護等体験を行い、教職課程の最終年度(多くは4年生)に教育実習に行きます。実習については後で詳しく述べます。

 全ての単位が修得できれば無事に教職課程履修完了です。免許の申請を忘れなければ、卒業と同時に教員免許を取得することが出来ます。

 教職課程に登録し、始める時期は人によって異なります。2年生で教職課程に登録する人が大半かと思いますが、1年生の時から早期登録をし、一部科目を受け始める人もいます。また、3年生で教職課程に登録する人、4年生や院生で登録する人ももちろんいますし、卒業後に通信過程で教職を履修しているという方にもお会いしたことがあります。ただ、教職課程の履修に必要な期間は最短で2年であり、取らなければいけない科目は割と多いです。油断しているとかなりタイトなスケジュールになってしまうので、登録時期はなるべく早く、余裕を持つことをおすすめします。

4.教職課程の科目について

 教員免許の申請のために履修が必要な科目群は、「教職に関する科目」「教科に関する科目」「教科教育法」「大学が独自に設定する科目」「総合教育科目」と5つに分類されています。それぞれ修了に必要な単位数など、詳しいことを知りたい方は↓こちらを参照してください。

教職課程センターHP [教職課程の科目の履修]

https://www.ttc.keio.ac.jp/curriculum/22a/222a/

 主要な分類についてざっくりと説明すると、下のようになります。

「教職に関する科目」:教科に依らず指導を求められる内容(道徳や生徒指導、特別支援等)や、教師の在り方、教育の方法論などについて学ぶ科目群です。他学部の人とディスカッションする授業や、「教育」について深く考える授業が多いです。

「教科に関する科目」:その教科についてより正確な、専門的な知識を得るための科目群です。学部学科専門科目もいくつかここに含まれています。私は理科に関する科目を取っていたので、学部学科専門科目(物理学A~Dや化学科の設置科目)の他に生物や地学の授業を履修する必要がありました。

「教科教育法」:具体的にどのように授業を展開するのか、指導案の作成や模擬授業を通して学び、身につける授業です。実験や校外学習での注意点や授業展開について考える場面もありました。

教職課程の科目は全体的にディスカッションが多く、様々な人の意見に触れることが出来ます。一口に教育と言ってもその形は様々であり、考えさせられることがたくさんあります。今まで当たり前のように受けていた学校教育ですが、そこには様々な工夫があったのだと気づく機会にもなりました。色々な科目が設置されていますので、余裕があれば多めに授業を受けてみても良いかもしれません。

5.実習について

 教職課程で行う実習は2つあります。「介護等体験」と「教育実習」です。

 介護等体験は、特別支援学校や社会福祉施設などで7日間体験するものです。通常は教育実習に行く前年(大半は3年生)に体験へ行きます(理工学部など、実験や学科の科目で余裕がない人は4年生で行くことを勧められます)。私の時はコロナの影響でオンラインでの代替措置が取られていました。今はどのようになっているのか分からないので、教職課程センターのホームページで確認してみて下さい。

 教育実習は、教職課程最終年度に行う実習のことです。自分の母校を訪問して実習許可を取り、受け入れてもらうことが殆どです。稀に許可を貰えず公立の学校へ行くことになったり、慶應の中高へお邪魔するという話も聞きます。実施する時期は春~夏が多い印象ですが、実習校によって異なるので早めに確認することが必要です。中学の免許取得を目指す人は3週間以上、高校の免許取得を目指す人は2週間以上実習へ行きます。

 実習の内容は人によって様々ですが、指導教員のもとで指導案を作成し、実際に授業をし、その反省をしてまた次の授業の指導案を作る…という流れです。クラス担任の代行を任せられ、朝礼や終礼、給食や掃除を生徒と一緒にやる場合も多いです。

 教育実習は、実際の学校現場に触れられ、現職の先生方の経験、指導のコツなどをたくさん聞けるチャンスです。私は自分の母校へ行き、1カ月間化学の実習をしてきました。指導教員の先生にはいろいろとご指導いただき、実習期間中に開催された文化祭には教員側として参加させてもらうことも出来ました。慣れないことばかりで大変でしたが、自分が高校生だったころには意識できなかった学校の仕組みや教員の仕事が垣間見え、とてもいい経験ができたと思っています。

 もしこれから教育実習に行く人がいたら、全力で頑張ってきてください!

番外編.専修免許

 皆さんは「専修免許」をご存じでしょうか?

 専修免許とは、「通常の教員免許(一種免許と呼ばれるもの)の取得に必要な単位を修得している人が、大学院修士課程の科目のうち教職課程センターに指定されている科目を24単位以上取得した状態で修士の学位を取得した場合」に得られる免許のことです。つまり簡単に言うと、「学部時代に教職課程を修了した人が大学院に入って指定された科目を履修すれば、教員免許のグレードアップが叶う」という感じですね。実習などは必要なく、座学の必要な単位が足りていれば取れる免許です。

 専修免許は教科に対して専門性の高い知識や経験を持っているという証拠になります。教職課程も大学院進学も両方考えている人は是非チャレンジしてみて下さい。研究との両立が大変な面もありますが、授業自体も自分の研究に近い専門科目をとるようにすればかなり勉強になります。ただ、単位数が多いので無理はせず、研究室との兼ね合いを見ながら取得を検討するのが良いでしょう。

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 以上が、教職課程についてのお話になります。これまでのお話に出てきた内容でも、これら以外の内容でも、「教職課程について悩み・不安がある」「もっと詳しい内容が知りたい・相談したい」という場合は、是非ラーニングサポートのデスクまでお越しください(*^^)

 長くなってしまいましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました!


能登



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2024年11月1日金曜日

GD最強攻略 ~就活編~(書記:前半)(金曜担当 江藤)

 新川崎駅は全く川崎駅に近くない!

どうも金曜担当の江藤です。

今日は就活の本番でグループディスカッション(GD)を全勝した私が、各役割ごとのGDの極意を語っていこうと思います。

③書記

自分の議事録作成能力を面接官にアピールできる、仕事内容がわかりやすいので取っ掛かりやすいといった理由でGDにおいて就活生に人気な役職である書記。

書記として議事録を作ることは簡単だと思っていませんか?

社会人最初に身につける仕事といわれる議事録作成。就活をこえた先の社会人が最初に行う仕事である議事録作成はそもそも簡単なわけないですよね。というわけで今回はなぜ書記の難易度が高いのかについて解説していきます。

Ⅰ 議事録をつくることは難易度が高い

議事録を作ることはそもそもとても難しいです。なぜなら議事録を作成するには次の三つの能力が必要だからです。

1.理解力

書記は議論の内容を正確に理解する必要があります。今どういった話で議論が進行しているのか?発言者は何を言っているのか?このような問いに対して議論をリアルタイムかつ正確に理解する能力が求められます。

2. 文章作成力

書記はGDに参加している誰もが見ても内容が理解できるような文章を作成しないといけません。議事録は議論を振り返るときなどに用いられるので、内容を理解できない文章を書いてしまうと、メンバー全員を困らせる結果になってしまいます。さらに、この文章作成は普通に作文を作るよりもはるかに難易度が高いです。作文はいくらでも時間をかけてつくることができますが、議事録には時間との戦いがあります。そのため常に時間に追われながら文章を作成しなければなりません。

3.マルチタスク力

書記の仕事はただただ議事録を作るわけではありません。議事録を作りながら他のメンバーと同様に議論を進めるための話し合いをする必要があります。そのため高度なマルチタスク力が求められるのです。

Ⅱ 書記はアピールがしにくい

企業によってはせっかく作った議事録を提出できない場合があります。つまり自分がGDで時間をかけて作った成果物が評価されない事態になってしまいます!そうすると他のメンバーと同様の評価になってしまいます。

以上の記事を読んだあなたはきっとこう思ったにちがいありません。書記はやるのやめとこうと。その考えは早計です。実は書記には他の役割ではできない最強の立ち回りがあります。その最強の立ち回りを後半のブログで伝授したいと思います。


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2024年10月31日木曜日

研究室見学質問集(火曜担当 下永)

 
こんにちは、ラーニングサポート火曜担当下永です!
化学系の授業内容や履修・研究室選びで悩んでいる方はぜひ、
火曜14:00~15:30の理工学メディアセンターレファレンスデスク
へお越しください!

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化学系の3年生の方々は研究室選びのために研究室見学をする時期になってきましたね。そこで今回は、研究室見学で必ずしたい質問を5項目に分けてまとめました!「研究室見学で何を話したらいいかわからない..」「色々聞きだしたいけどどう質問したらいいの?」という方に必見の内容になっているので是非最後までお付き合いください!

①研究室の雰囲気
・作業中は賑やか? / 静か?
研究室にいる時間の大半は、もちろん研究を進めるための作業時間になります。「みんなでわいわい」なのか「個人でもくもく」なのか、自分に合っている研究室を選びたいですね。
・居室によって雰囲気が違う?
研究室によっては居室や実験室が複数あることがあります。その部屋の目的やメンバーによっては同じ研究室でも雰囲気がガラッと変わることも。
・学生同士どれくらい一緒に行動する? / ご飯や飲みはどれくらいの頻度でいく? / 研究室メンバーで休日に遊びにいくことある? / 合宿とかある?
学生同士の距離感や仲の良さは研究室によって本当に大きく変わります。個人的に「休日に研究室メンバーと会うか会わないか」は学生同士の距離の指標になると思っています。

②先生の雰囲気
・進捗報告や輪講、研究室内発表での先生はどれくらい厳しい?
進捗報告や輪講、研究室内発表では基本、どの先生でもある程度厳しさをもって接してくださります。ただし厳しさの度合い・雰囲気は先生それぞれなので、前もって知っておくと安心でしょう。
・普段先生と どれくらい / どんな コミュニケーションとる?
居室の居心地は、研究室メンバーだけでなく先生との距離感も関わってきます。学生と先生の間で普段どんな会話をするのか聞くだけでも、居室での生活が想像できると思います。

③研究内容 / 研究の進め方

・実験系?計算系?
実験系であれば研究室へ行くことが必須ですが、計算系であれば研究室へ行かずとも自宅で研究が進められます。研究室によっては「実験系のテーマだけ」「計算系のテーマだけ」「実験系のテーマと計算系のテーマどちらも」扱っていることがあります。事前に聞いて、自分の生活に合う研究室を見つけておきたいです。
・研究方針は自分で決める?先生が決める?
先生によっては研究方針を学生に任せることもあれば、先生と一緒に考えて決めたり、先生の考えに沿って決めたりすることもあります。どの場合でも一長一短あり、合う合わないは人それぞれだと思いますのであらかじめ聞いて確認しておきたいです。

➃研究室の忙しさ
・コアタイムは? / 実際どんなスケジュールで動いてる?
コアタイムについては気になる方が多いと思いますが、コアタイムと実際のスケジュールとは大きくずれていることがあります。研究室メンバー間でも実際のスケジュールは異なることがあるので、複数人に聞いておきたいです。
・アルバイト / 部活動 / サークルやってる人いる?
研究室に所属するにあたって、私生活との両立を心配する人が多いと思います。コアタイムだけでは判断できない部分も多いため、実際のスケジュールと一緒にアルバイトや部活動などと両立している先輩がいるか聞くとよいでしょう。
・進捗報告や研究室内発表、学会発表、論文投稿はどれくらいの頻度で行われる? / どんな資料作ってる?
研究を進める上での目標は、「進捗報告 / 研究室内発表 / 学会発表 / 論文投稿」などが挙げられます。これらの中間目標に向けて研究を進めるだけでなく資料作成や発表練習など行うため、頻度が多いと忙しさも大きく変わります。また作成した資料の分量やクオリティを見ることで、研究への打ち込み具合を感じることができます。


➄就活との兼ね合い / 姿勢
・就活と研究室は両立できた?
研究室によっては就活の時期と研究室内発表・学会発表などがかぶってしまい、大忙しになることもあります。就活を終えているM2に当時のスケジューリングを聞いてみるとよいでしょう。
・同期や先輩・後輩で協力して就活する?

こちらは研究室内の雰囲気にもよりますが、研究室同期で就活の情報を話し合ったり、就活を終えた先輩から後輩へWEBテストやエントリーシート、面接などの要点をまとめた資料が渡ったりなど、研究室内で協力して就活に取り組むところもあります。

以上5つの項目で、研究室見学で使える質問をまとめさせていただきました。皆さまの研究室見学・研究室選びに役立ていただければ幸いです!

ここまでお付き合いくださりありがとうございました!

下永

2024年10月22日火曜日

研究室選びのポイント(応用化学科の場合)(火曜担当 竹内)

 こんにちは🌞

ラーニングサポート火曜12:30~14:00担当の竹内です。

今回は応用化学科の研究室分けについて書こうと思います。

自分に合った研究室を選ぶ手助けになれば嬉しいです!


応用化学科の研究室配属のシステムは以下の通りです。

・第1~3希望まで提出する

・第1希望は成績と志望理由書で決まる

・第2希望以降は成績のみで決まる

※ただし2022年度の場合なので、今年度以降変更される可能性もあります。


ここでは、私が第1~3希望の研究室を決める際にチェックしていたポイントと、材料化学研究室(今井・緒明研究室)を選んだ決め手について紹介します🖊


⓪研究室見学

まずは研究室見学に行って、教授や学生の雰囲気を知ることが大事です!!

私は興味のある研究室がそれほど絞れていなかったので、友人を誘って幅広く見学に行きました。

周りの友人は、おおよそ無機か有機か志望を決めていて、それに合わせて3~4か所見学に行っていたように思いますが、私は全15研究室のうち9か所見に行ったので多い方です。
でも、それぞれ雰囲気が違っていて面白かったのと、研究内容や実験の様子を見せてもらえる貴重な機会だったので、色々見に行って良かったと思っています。

応用化学科の場合、研究室配属後は生活の中心が研究室になるので、修士課程まで考えていた私は「3年間ここでやっていけそうか」を大きな軸として考えていました。

以下で研究室見学の際に確認していたポイントを5つ紹介します!

もちろん優先事項は人それぞれなので、参考程度にしていただけると幸いです。


①教育実習に理解があるか

私は教職課程を履修していたので、学部4年で3週間教育実習に行くことが決まっており、その間は研究室を休まなければならない点に理解があるか確認していました。

教育実習を予定していることを伝えると「もちろん行ってきてください」というところもあれば、「今まで一人もいなかったんだよね」というところもあり、反応は様々でした。

教育実習に行かせてもらえないことはないと思いますが、これだけでも指導教員の雰囲気がわかったので、教育実習も応援してもらえそうなところに絞って考えることにしました。


②コアタイム・長期休みの期間

応用化学科のほとんどの研究室ではコアタイムというシステムがあり、例えば
「月曜から金曜の10時から18時は研究室で研究を進めましょう」
というように、拘束時間が決まっています。

研究室によっては土曜日にもコアタイムがあったり、フレックス制があったり、拘束時間の長さや自由度は様々です。

また、長期休みについても、夏休み期間が1週間のところもあれば1カ月のところもあり、研究室ごとに異なります。

配属されてから「思っていたより休みがない/拘束時間が長い」ということがあると辛いので、直接確認するのをおすすめします!


③院進・就職の割合

就職する人が多い(就活に理解がある)のか、修士課程に進む人が多いのか、についても研究室によって様々です。

私は修士課程に進む仲間が多い方が良いなあ~と漠然と思っていたので、その点についても先輩や教授に聞いていました。


➃実験環境

研究を進めたり、研究室で長い時間を過ごしたりする上で、実験室や居室の環境、設備の充実度も大事です!

材料化学研究室は、居室(ご飯を食べたりPC作業をしたりするための部屋)と実験室が分かれていたことも魅力的でした。


➄メンバーの雰囲気

最終的に研究室を決める上で一番重要視したのが、先輩や教授の雰囲気でした。

3年間頑張る上で、自分に合った雰囲気のところに入りたいと思い、研究室見学の際に先輩とお話しして雰囲気を確認していました。

見学のとき「同期は選べないけど先輩は選べるよ」と言われたのを覚えています。

研究テーマは個人個人で違っていても、基礎知識や実験装置の使い方などを教わる上で先輩と関わる機会はたくさんありますし、師弟制度(先輩とペアで研究・実験を進める制度)を採用している研究室も複数あります。

自分が馴染めそうな雰囲気のところを選ぶことはとっても大事です!!



ここまで長々と書いてきましたが、これらのポイントを総合的に判断して、

・教育実習への理解があり、教授が教育活動に積極的である

・時間の使い方にある程度の裁量性がある

・実験環境・雰囲気ともに自分が心地よく過ごせそうな雰囲気がある

ことから材料化学研究室(今井・緒明研究室)を第一志望に選びました。

今振り返っても、自分にとって良い選択だったと感じています。



~最後に~

希望の研究室に行けるか不安な方も多いと思います。

志望理由書の提出前には何度かアンケートがあり、どこの研究室に何人希望者がいるか・GPAはどれくらいか、学年で共有されていました。

自分の行きたいところが人気だったりGPAが高かったりすると不安になると思いますが、
アンケート結果は参考程度にして、少なくとも第一志望は譲らないことがおすすめです!(全員がアンケートに素直に答えているとも限りません。)

もし悩んだり迷ったりしたことがあれば、お気軽にラーニングサポートデスクまでご相談にいらしてください。

みなさんが希望の研究室に入れることを願っています☆


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研究室選びのポイント(応用化学科編)(月曜担当 山本)

こんにちは 🍨

2024年度月曜 14:00~15:30 担当の山本です。

今回は、自分自身の体験をベースに研究室選びのポイントをご紹介できればと思います💬


3年の秋学期になると、皆が研究室選びにそわそわしだします。

学科内では 「どこの研究室気になってる?」 という会話もちらほら……


現時点では行きたい研究室が決まってないという方も問題ありません〇

このブログで、まずは研究室選びのイメージを掴んでもらえれば嬉しいです!


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目次

        Ⅰ 研究室配属の基本情報 ※2022年度の場合

        Ⅱ 研究室選びのポイント

        Ⅲ 私の体験談

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Ⅰ  研究室配属の基本情報 ※2022年度の場合

第1~3希望 まで提出する

・第1希望は 成績 と 志望理由書 で決まる

・第2希望以降は 成績 のみで決まる

※あくまでもこのときの研究室配属の基準なので、今年度以降変更になる可能性はあります


Ⅱ 研究室選びのポイント


~自分の中で質問リストを作ってみるべし~

先生方や先輩に どうしても聞きたい! というポイントをあらかじめ考えておくと見学の際にスムーズに質問できます。

私は質問したことや見学の感想を スプレッドシート に書き込んで他の研究室と比較していました。


~研究室に所属する学生と話してみるべし~

見学では、所属している学生と話す機会もあります。

実際に研究室に入ったときに関わることになる先輩(B4, M1)と直接話すことで、 研究室の雰囲気 を目の前で感じることができます。


~友人と協力するべし~

研究室見学は複数人で行くことが多いため、 友人との協力 をおすすめします。

私も様々な友人と色々な研究室に見学に行きました。

興味のない研究室でも、友達について行ったら実は面白かったということも…!


Ⅲ 私の体験談

私がなぜ 材料化学研究室(今井・緒明研究室) を第1希望にすることとしたのか、簡単にお話しできればと思います。


最初は、「有機系の研究をしたい!」 でした。

先輩から3年生の授業では 「取りたいと思う授業=行きたい研究室の分野」 だよと言われていたこともあり、有機系のことができればいいなと大まかに考えていました。

実際に、3年の秋学期の授業は有機化学系の授業を片っ端から履修していましたことからも、自分のやりたいことが絞れていたような気がします。


しかし、具体的に行きたい研究室は決まっておらず、とりあえず 無機系以外 の研究室は全部見学しに行ってみようと思いました。

応用化学科で学生が進めるのは全部で 16研究室(外部も含む)あります。

私はそのうち 10研究室 に見学に行きました。

大体の人は3~5研究室くらいのイメージなので、私は行きすぎなくらいだと思います(笑)

先生方から直接研究について聞ける機会 はほとんどないため、たくさんの研究室に見学に行けたのはとても良い経験でした。


最後まで有機化学系の研究室と迷っていましたが、最終的には 志望理由書 がスムーズに書ける研究室をで決めました。

材料化学研究室(今井・緒明研究室)を選んだ決め手は、

    ① 有機化学・高分子化学の材料について研究できるところ

    ② 研究室の先輩方がフレンドリーで話しやすかったこと

    ③ 教授がアウトリーチ活動に積極的であること(=教職に理解がある)

です!


ここには書ききれなかったこともたくさんあるので、研究室選びのことで困ったことや気になることがあれば、是非ともカウンターまでいらしてください!

(オンラインやメールでのご相談も受け付けています ✉)

授業や実験と並行して見学に行くのは大変だと思いますが、悔いのない研究室選びができることを願っております。


山本

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2024年10月16日水曜日

研究室選びのポイント(化学科)(水曜担当 能登)

 皆さんこんにちは!

ラーニングサポート水曜14:00~15:00担当の能登です。

ちょうど今の時期、学部3年生の皆さんは「研究室選び、どうしよう…」と悩み始めているのではないでしょうか。

かくいう私も研究室選びではかなり悩み、色々と迷走して1カ月ほど悩み抜いてやっと研究室を選んだ記憶があります。研究室に配属された後は生活の中心が研究室になりがちですし、大学院への進学を考えると修士卒業まで3年、博士卒業まで6年、その研究室で過ごすわけですから、少しでも自分に合った研究室へ進みたいですよね。

ということで、今日は私自身の経験を踏まえて、研究室選びのポイントを皆さんに共有したいと思います。私自身化学科の出身ではありますが、基本的なポイントは他学科でも同じだと思うので、参考にしてもらえると嬉しいです。

~~~~~~~~~

研究室選びのポイント

・研究内容

研究室選びにおいて最も大切なことは自分が興味を持てる研究内容かどうかを見極めることです。話を聞いて「面白そう!」と思える研究内容があるのなら、まずはその研究室へ見学に行ってみましょう。もし、○○に興味があるけどその分野は苦手だからやっていける自信がないなぁ…なんて人も、まずは興味で選んでみてください。勉強は研究室に入ってからすればいいので、基本的には科目の得意・不得意よりも興味の有無で考えるのがいいと思います。

・コアタイム

コアタイムとは、何時に実験を始めて何時まで作業するのか、研究室ごとに決まっている時間のことです。コアタイムが無く、作業時間を学生自身の判断に任せている研究室もありますし、始まりだけ決まっていて終わりは適当、なんていう研究室もあり様々です。その研究室に入った後の生活のイメージのために、研究室見学に行った際にはどんなタイムスケジュールで学生が動いているのか聞いてみると良いと思います。

・教員の雰囲気、相性

研究室に入った後、自分の研究を指導してくれるのは教員です。研究に行き詰ったとき、進路について悩んでいるとき、日々の勉強で分からないことがあるとき、、、真っ先に相談し、頼る先は研究室の教員になることが多く、教員と相性があうかどうかはかなり重要なポイントになります。授業の時の印象と研究室の中での印象が違うなんてこともありますから、見学に行った際は先輩などに相談しやすい雰囲気なのかどうか聞いてみると良いでしょう。

・実験環境の充実度

実験環境の充実度は、研究室によって違います。どんな装置が置いてあるのか、必要な装置や試薬がすぐに買ってもらえる環境なのか、研究室の先輩たちに不便に思うことがないか聞いてチェックしておくと良いと思います。

・ゼミや輪講の回数/内容

研究室で行われる勉強会の頻度は研究室ごとで異なるので確認しておいた方が良いです。また、勉強会の形式や内容も様々です。どんな雰囲気で、どんな内容の勉強会が行われているのか研究室見学で聞いてみましょう。

・研究室全体の雰囲気

卒業まで毎日通う研究室なので、雰囲気が自分に合っているかはとっっっっても大事です。少人数でアットホームな雰囲気の所もあれば、大人数でワイワイとした雰囲気の研究室もあります。実際に足を運んで雰囲気を感じて、自分に合うかどうか考えてみましょう。

~~~~~~~~~

以上、研究室見学の際に着目するとよいポイントについて述べてきました。研究室見学に行った時、何を質問しよう、、、と悩んでいる人は是非、こうしたポイントについて聞いてみて下さい。

最後に、研究室選びの際に一番大切なのはちょっとでも興味がある研究室は全て見学に行く、ということです。「見学に行ったら印象が変わって第一志望の研究室を変えた!」という声は毎年よく聞かれる話です。私は3年生のとき8つの研究室へ見学に行った結果、第一志望の研究室が変わりました。実際に研究室へ足を運んで、雰囲気を感じ取って、先生や先輩とお話をして、自分なりにしっくりくる研究室を選ぶのが一番大事なことだと思います。

皆さんが「是非ここで研究・勉強したい!」と思えるような、理想の研究室に出会えることを祈っています!

能登


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学生団体「K-MEP」での活動(水曜担当 谷尻)

みなさんこんにちは!

毎週水曜日12:30~14:00のラーニングサポートを担当する谷尻です。

皆さんのお役に立ちたいと考えております。

”機械系の授業で分からない部分がある”

”機械科の履修を相談したい”

”機械科の研究室について知りたい”

という方はお気軽にご相談ください!


2024年10月11日金曜日

学科に依らない研究室選びのポイント(月曜担当 利光(システムデザイン工学科))

こんにちは!
今回は研究室選びの記事です。
私はシステムデザイン工学科ですが、研究室選びのポイントは学科に依らないと思うので、ぜひ他学科の方も読んでみて下さい。

最初に一番大切なことを言いますが、研究室は先生や先輩に何かを教わる場所ではなく、同じ分野の研究をする場所です。このことを念頭に置いて研究室を選びましょう。


研究室選びのポイント

その① 自分が今後どうしたいのか考える
 研究室選びに関係なさそうに見えるかもしれませんが非常に重要な問題です。学部で卒業し就職するつもりなのか大学院に進学するつもりなのかで最適な研究室は異なります。例えば、就職するのであれば就職活動に理解のある先生の研究室が就職活動にしっかりと時間を掛けることができますし、大学院にするつもりなのであれば大学院に進学した先輩が多くいる研究室の方が院試のアドバイスをもらいやすいです。

その② 自分が何に興味があるのか考える
 研究では基本的に卒業するまで同じ研究をします。そのため自分が興味がない分野の研究をしなければならなくなると非常に苦しいです。また、同じテーマの研究をしていても誰が研究するかによって最終的にたどり着く成果は異なります。良い成果を目指すのであれば、興味のある研究をした方が良いです。

その③ 研究室で実際どのように研究が行われているかを調べる
 
研究は想像以上に細分化されています。例えばロボットの研究と言っても、どこで活躍するロボットか(工場?飲食店?家庭?)によって研究内容は大きく異なります。さらに、それらのロボットの目(センサ)、手足(モータ)、頭脳(情報処理)のどの部位を研究しているかによって、日々の研究活動は違います。これらの違いを知るには実際に研究している人に会って話を聞くのが最も効率的なので、研究室見学に行って、普段何をしているのか、何が面白くて、何が難しいのか等色々質問してみて下さい。

その➃ 研究室や先生、先輩の雰囲気が自分と合っているかを考える
 研究室に配属されるとかなりの頻度で同じ研究室の人と顔を合わせることになります。たとえ、研究内容に強い関心を持っていても、どうしても自分と合わない人のいる研究室へは行きたくないと思っていしまうと思います。研究に対する考え方や人柄など、全てを事前に知ることは難しいですが、このような観点もあるということを頭に入れて研究室見学に行くと良いと思います。


以上が私の考える研究室選びのポイントです。
研究内容を重視する人が多い印象がありますが、研究内容にこだわるのであれば、日々何をしているかまで気にした方が、自分のイメージと実際の研究のずれが小さくなって良いと思います。
ちなみに、私が研究室を選んだときは研究内容にも興味がありましたが、ほぼ飯盛先生の印象で決めました。(実は飯盛先生の授業は受けたことがなく研究室見学で初対面だったのですが......(笑))実際に配属されてからも飯盛研究室を選んで良かったと感じています。
(少し宣伝を、飯盛先生はよく学生の話を聞いてくださるので環境としてはとても良いと思います。システムデザイン工学科の人は興味があれば是非見学に来てください!)

最後になりますが研究室配属は成績が良ければ必ず希望の研究室へ行けるというわけではない(これは学科による可能性があります。)ので、過度に期待しないことも重要だと思います。第1希望の研究室に配属されなくて全く興味のない研究をすることになっても、研究を進めていくうちに興味が出てくることもありますし、やっぱり違うと思えば大学院で研究室を変えることも可能です。柔軟に考えてみて下さい


以下はシステムデザイン工学科の方向けのおまけです。
システムデザイン工学科では建築系と制御系で何となく2つに分かれています。特に建築系の人数に対して建築系研究室の数が少ない傾向があり、建築系の研究が出来なかったら大学院に進学するタイミングで研究室を変えようと考える人も比較的多いかと思います。
しかし、学部4年生の1年間は配属された研究室で研究をしなければなりません。そうなった際にも困らないように、第2、第3志望の研究室についてもHPを確認、見学に行くなどして、少しでも自分が頑張れそうな研究室を選んでおくと良いと思います。


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2024年7月23日火曜日

自信を持って研究室を選びたい(金曜担当 高桑)

 皆さんこんにちは!

 ラーニングサポート金曜担当の高桑です。

 今回は研究室選びについて話します。私が所属していた管理工学科では、学部3年生の10、11月頃に研究室選びをしていました。大体は希望通りの研究室に配属されますが、人気の所だと「選考」をしている教授もいました。私たちの学生生活を左右する重大なイベントで、なんとなく研究室をきめてしまい後でかなり苦労した話も聞きます。

 行きたい研究室を見つけ、入ってからも後悔しない研究室選びにするにはどうすればよいでしょうか?私なりにポイントをまとめてみました。

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1.研究室見学は必ずいこう

 これは最重要なポイントです。研究室選びの時期では説明会や研究室訪問を実施する教授が多いと思いますが、できるだけその研究室の学生に会えるイベントは参加しましょう。教授やラボメンバーに会って対面で話を聞くことで、たくさんの情報を得ることができます。

 私のときは以下の点を調べました。基本的に研究室に入った自分がどういう環境にいるのかをイメージしたくて質問していました。

学生からみて教授はどんな人か?

 自分が授業で感じていた教授のイメージは参考になりません。研究室で学生に対してどのような指導をするかを確認しておくことで、勉強負荷や拘束時間の多さを知ることが出来ます。また、学生と教授の仲の良さも確認しておくことで、研究室の文化(温かい⇔冷たい など)をイメージしやすくなります。 

学生(特に院生)の時間割はどんな具合か?

 もしあなたが研究の他に趣味や卒業旅行、就活にも取り組みたいならば、研究ばかりに時間を使えませんよね。生活の中で研究とプライベートのバランスがどうなっているのか教えてもらえば、そこでの暮らしを理解しやすくなります。特に大学院では、履修する授業を教授に許可してもらう必要があるため、教授によってはハードな内容の授業ばかりになる場合もあります。そうなると授業課題に充てる時間が増えてきますので、研究室の学習方針を伺い、それでも自分が納得できるか考えておくと後悔しません。 

研究室にある生活家電の数(電子ケトル、冷蔵庫、レンジなど

 研究室に泊まって作業したり、頻繁にコアタイムがある場合、自然と学生の溜まり場になるため生活感が溢れてきます。教授の方針にもよりますが、冷蔵庫など食料を保管できるものがある場合は拘束時間が長い可能性も考えられます。とくに化学や物理など生データを自分で採る必要のある研究では、実験が長引くこともよくあります。自分のプライベートが削られる可能性があり、この質問でその兆候を考えることができます。 

 

2.教授の授業はとる

 教授によりけりですが、もし選考になった場合に教授の授業を履修していないと落とされる可能性があります。もし興味のある研究室があるならば、その教授の授業を確認しておくと良いでしょう。取っていれば、面談でもアピール材料になります。


3.周りの志望状況も聞いておく

 これは管理工学科だけかわかりませんが、研究室選びは第一志望のみ申告し、外れたら残りからまた申告する手順でした。そのため最初に申告した研究室が定員オーバーで選考になった場合、落選する可能性を考えると無視できないリスクを背負う状況になります。

 そのため、自分1人で決めずに、友達と情報交換して周囲の志望状況を把握した方が良いです。あえて人気な研究室で選考に挑むにしろ、わざと穴場な研究室に応募するにしろ、情報がないと準備できません。研究室選びには自分だけでなく他の人の意思決定が影響することを気を付けましょう。


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 以上、3つのポイントについて話させていただきました。どこの研究室に入ろうか(そもそも入れるのか)ワクワクしたり不安になったりする時期ですが、皆さんが少しでも悔いのない選択ができるといいなと思います。。

 またもし質問等ございましたら、気軽にラーニングサポートへお越しください。

 ここまで読んでいただきありがとうございました。


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2024年7月16日火曜日

化学科の研究室の選び方(木曜担当 近藤)

こんにちは!

ラーニングサポート木曜担当の近藤です。
  • 化学系の授業で困っている
  • 学校生活について相談したい
という方は、是非お気軽にお声掛けください!

【毎週木曜12:30-14:00 理工学メディアセンター本館1階レファレンスデスク】

にてお待ちしております。

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学部三年生の皆さんは、秋学期に研究室選びが控えています。どの研究室を選ぶかによって四年生以降の学生生活や場合によっては進路にまで影響が出てくるので、研究室選びには皆さん慎重だと思います。

研究室を選ぶ上で重要なのが研究室見学。この研究室見学の機会を有効活用することで自分に合った研究室を選べる確率がグッと上がります。この記事では、研究室見学で見るべきこと・聞くべきことを紹介します。

1. 研究室見学で「研究の面白さ」を推し量るのは困難

研究室見学に行くと先生から研究に関して説明されますが、それを学部3年の知識で理解することはほぼ不可能です。先生方は説明が上手いので、話を聞いた直後は納得するかもしれませんが、難しい部分を端折った説明なので、学生側は分かった気になっているだけです。いざ研究を始めてみると「思っていたのと違う」ということも。

ですから、研究室見学を通して「研究の面白さ」を見極めようとしなくて良いと思います。全然興味のなかった研究テーマでも始めてみたら意外と面白かったり、その逆もあったりします。

研究の面白さについては、「この研究テーマは興味持てそう」という何となくのイメージを持つに留めて、他の要素に目を向けた方が建設的です。

2. 「○○研究室だから就活に有利」ということはない

研究室の権威や研究活動の経験はさほど就活に影響しません。研究室で学んだ専門的な技能が就職先でそのまま活かせることは稀だからです。研究室の専門性に近い分野を就職先に選べば、研究活動の経験を活かせるかもしれませんが、それでも研究室で学んだ知識と技術だけで働くことはできないので、改めて就職先に合わせた勉強をすることになるはずです。

結局、就活が上手くいくかどうかは所属研究室ではなく自分の頑張りにかかっています。ただ、いざ頑張ろうと思った時に、研究活動が忙し過ぎて身動きがとれなくなることがあります。そうした状況に陥ることを防ぐために、研究室の忙しさには注視する必要があります

3. 研究室の忙しさは発表系活動の頻度で確認

研究室の忙しさを知りたければ、ゼミや論文紹介、進捗報告などの頻度を確認しましょう。この手の活動は発表練習も兼ねており、担当者が資料を作って発表する形式をとっていることが多いので、発表当番がどのくらいの頻度で回ってくるかも確認しましょう。また、可能であれば実際の発表資料を見せてもらうと活動の温度感をはかることが出来ます。資料のクオリティやボリュームから、発表にどれだけの準備が求められるか推測可能です。

「忙しさ」を評価する上では学会参加の頻度も重要です(ただし、学会に参加するのは基本的に修士課程に入ってからが多いので、学部卒で就職予定の人にはあまり関係ありません)。学会参加が決まると、発表要旨作成や発表資料作成、発表練習など、かなり忙しくなります。研究者としてのキャリアに興味がない人であれば、年1回以下の頻度が望ましいでしょう。

ちなみに、研究室の忙しさをはかる上で「コアタイム(研究室にいることを義務付けられた時間)」を気にする方も多いと思いますが、コアタイムはしばしば形骸化しているので過信しない方が良いです。コアタイムの厳密さについては先輩から話を聞いてみて下さい。

4. 「他の研究室について聞く」の有効性はケースバイケース

ちょっとしたテクニックとして、研究室の先輩に敢えて他の研究室に関する情報を聞く、という小技があります。他の研究室に関する客観的な情報を得られるというメリットがありますが、そもそも研究室同士の交流が限られているので、情報が間違っていたり、誤解があったりします。

自分の気になっている研究室について悪い噂を聞いても、すぐに見切りはつけず、ちゃんとその研究室へ見学に行って話を聞いた方が良いです。他の研究室からの情報は「質問事項の材料」くらいに考えて、鵜呑みにしないようにしましょう

5. 研究室メンバーから見た先生の印象も要確認

研究室見学において、先生抜きで研究室の先輩と話す機会を得られることがあります。そのような状況になったら、先生の印象は確認しましょう。

「先生の印象?もう知ってるよ」と思うかもしれませんが、講義をしているときと研究を行っているときで印象が変わる先生は結構います。学部三年までに皆さんが見ている先生の姿は一面でしかありません。講義のときよりも優しくなる先生もいれば、その逆も...

特に、進捗報告における先生の印象は確認しておいた方が良いです。進捗報告とはその名の通り、学生が自身の行っている研究の進捗を先生に報告する場です。当然ながら先生方も普段以上に真剣に厳しくなり、学生の研究の進め方に気になる点があると、容赦なく突っ込んできます。学生が先生に詰められ、タジタジになるのは日常茶飯事です。

「進捗報告で詰められるのが嫌だから、この研究室はやめとこうかな」などと言っていると、どこの研究室にも行けなくなります。詰められることはもう諦めて受け入れて下さい。ただ、「どんな風に・どの程度」詰められるかは先生によって異なります。その部分の話を聞ければ、その先生が自分に合っているか何となく分かるはずです。

最後に

いかがだったでしょうか。この記事が少しでも皆さんの研究室見学に役立てば幸いです。
今更ですが、研究室見学には絶対に行きましょう。レポート等で忙しいとは思いますが、それでも行きましょう最低3つは行きましょう
皆さんが自分に合った研究室に入れることを願って、この記事を締めさせて頂きます。ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。

近藤

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