2022年11月9日水曜日

研究室選びについて②(2つの研究室に所属した経験あり)瀧田 

「研究室選び2」

こんにちは。秋学期、水曜担当の瀧田です。
今回は、就職活動を見据えた上での研究室選びについてお話しします。


前提として、一般的な就職活動のスケジュールを大まかに説明します。(日系企業の例)↓
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M1 5月:企業研究(説明会に参加などして業界や企業について調べる)
     6~7月:夏インターンに向けてES(エントリーシート)作成やwebテスト受験、面接練習
     7~9月:夏インターンに参加
     9月~10月:ESのブラッシュアップ・冬インターンに向けてES,webテスト
     11~2月:冬インターンに参加、早期選考開始
     2~3月:本選考のES作成、webテスト
     3月~M2 5月上旬:本選考の面接
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M2 5月下旬~12月:研究のみに注力可能

上記を見ると、研究に集中できる期間が1年弱と短いことがわかります。


研究所や研究職など研究に特化した職種でない場合は、1年間就職活動と研究を両立しなければなりません。
したがって、拘束時間が長くない研究室を選んだ方が、就職活動における悔いは残りにくいというのが個人的な見解です。
コアタイムがあり研究室に長時間滞在して研究しなければならないか、あるいは研究の内容が難しく、研究に割く時間をとられるかといった点は、就職活動との関係で研究室選びの際に重要な視点であると言えます。

研究室によっては、コアタイムがあっても、就職活動中(M1 12~5月ぐらい?)は就職活動に専念することを許可する先生もいるため、研究室訪問で確認しておくと良いと思います。


※ただし、研究所等で研究者としての道を究めたい方に関しては、上記のスケジュールとは大幅に異なります。
そのため、研究職を目指したい方は、将来研究したい内容に近いテーマを扱っていて、面倒見の良い研究室を選ぶことが最適だと感じました。


以上です。
研究室選びはもちろん、就職活動に関するご相談も受け付けておりますので、お気軽にラーニングサポートデスクまでいらしてください!
     


2022年11月8日火曜日

表面化学とは何だろう? 村野(2022年度秋, 金曜担当) 

こんにちは


2022年度秋学期 金曜担当 の 化学科 修士1年 村野 です

担当時間は 14:00 ~ 15:30 です


・学部の化学系科目で分からないことがある

・化学系科目の宿題のヒントがほしい

・実験レポートの書き方で悩んでいる


という方は,ぜひ質問・相談に来てみてください

もちろん,授業以外の学生生活に関することでも大丈夫です


今日は,わたしの所属する近藤寛研究室(化学科)のテーマである「表面化学」について紹介します


表面化学の定義

多くの人にとって「表面化学」という分野はあまり馴染みがないと思います

「表面化学」は文字通り「表面」の「化学反応」を研究する学問です

より厳密に言うと,


  「表面」:固体(あるいは 液体)と気体の接する面 

  「化学反応」:分子どうしの相互作用によって新たな分子が生成する現象


と考えれば,


 「表面化学」:固体(あるいは 液体)と気体の接する面において,気体分子どうしの相互作用によって新たな分子が生成する現象を研究する学問


と説明することができます


身の回りの表面化学

そんな風に言われると,何だか難しいようですが,

実は,表面の化学反応 は,わたしたちの身の回りに ごくふつうに 存在します


例えば,

 秋になると,キンモクセイの香りが街に漂います

 キンモクセイの香りの正体は,大きな有機分子(香り分子)です

 わたしたちが甘い香りを感じるのは,キンモクセイの花から放たれた 香り分子 が,鼻の内側の表面に付着し,化学反応を起こすからです


また,

 歩道を歩いていると,車道との間にあるガードレールがところどころ錆びています

 ガードレールは鉄鋼でできていて,ふつう ペンキで保護されています

 しかし,年月を経て,ペンキが剥がれると,むき出しになった鉄鋼の表面に,水分子が付着して,鉄鋼を酸化鉄に変えていってしまうのです


表面化学の恩恵

表面の化学反応 が意外と身近な存在であることはわかりました

しかし,なぜ 表面の化学反応 が重要なのでしょうか

それを理解することで,わたしたちの生活にどんな御利益があるのでしょうか


実は,表面は 産業上の様々な場面で 重要な役割を担っています


例えば,自動車のマフラーには 排気ガス中の有害な物質(一酸化炭素や一酸化窒素など)を除去するための,三元触媒が使われています

三元触媒は パラジウム(Pd)やロジウム(Rh)などの貴金属を主成分とし,その表面で有害物質 が 酸化還元 されることで,人体に無害な成分として排出されます


また,化石燃料に代わる新たなエネルギー源として期待される水素エネルギーですが,水素ガスは臭気がなく,漏れ出すと爆発のおそれがあるため,水素ガスを検出して危険を知らせてくれるセンサが必要です

白金(Pt)は 表面に水素が付着すると,付着量に応じて電気抵抗が変化するため,高感度の水素検出センサとして使用することができます


このように,表面化学を理解し,制御することが,わたしたちの生活には欠かせないのです


表面化学研究室(近藤寛研究室)

最後に,わたしの所属する 表面化学研究室 について紹介します

表面化学研究室では,産業的に重要な触媒やセンサーの動作メカニズム解明を目指しています

用いる手法は主に,分光法です

すなわち,化学反応を起こす物質の「表面」に 光(電磁波)を照射し,反射した光や放出される電子を分析します

これにより,表面を構成する元素の種類や量,状態を知ることができます


とはいえ,実際に産業で用いられる触媒やセンサーの「表面」は複雑な構造をしていて,これに光を照射しても,解釈できるデータにならないことがほとんどです

そこで,この複雑な表面を,いくつかの単純な構造表面に分離して,それぞれについて分析を行います

それら別々の表面から得られた情報を,いかに統合して,全体像を導き出すかというところが,研究の肝になります


少しでも興味が湧いたら,ぜひ 研究室のホームページ にアクセスしてみてください!

http://www.chem.keio.ac.jp/kondoh/index/jp/


以上です

最後まで読んでくださり,ありがとうございます


村野

2022年11月7日月曜日

2022年度 秋学期金曜担当 南 自己紹介

 こんにちは。

2022年度秋学期ラーニングサポート金曜日担当の南です。

今回は私の自己紹介をさせていただきます!

プロフィール

  • 学年:修士1年
  • 学科:物理情報工学科
  • 研究室:堀豊研究室
  • 研究内容:強化学習を用いた制御機設計法の改良
  • 趣味:手芸、散歩
研究内容  
 制御工学
    制御工学とは、機械などのシステムを良い感じに動かしたりコントロールするための学門です。”良い感じ”を具体的に説明すると、機械がおかしい挙動にならない様に安全に動かしたり、小さなコストで動かしたり、外からの影響に強かったり……といったことを意味します。
 制御理論は様々な場所で使われていて、自動車やプリンターといった身近な機械から、ロケット、送電システムといった大規模な対象にまで利用されています。制御なしでは現代の暮らしは崩壊してしまいますね。

 強化学習
    強化学習とは試行錯誤を通じてより良い方法を見つける学習方法のことです。一時期、AlphaGoという囲碁プログラムがプロ棋士を負かしたことが話題になっていました。強化学習はこのプログラムの学習に使用されています。
    これまではゲームに勝つプログラムの作成などで利用されていた強化学習ですが、最近は車の効率的な配車や広告の最適化など、より広い領域での使用に注目が集まっています。

 強化学習の制御工学への応用
 強化学習を制御工学へ用いる、つまり制御器の設計に強化学習を使用することに注目が集まっています。この方法のメリットは、制御対象(機械やロボット等)の数理モデル(運動方程式など、現象を数式で書き表したもの。)が分からなくても使用できるということです。多くの制御機設計法は制御対象の数理モデルを用いるので、これは大きなメリットです。
 しかし、強化学習を制御機設計に用いることには課題が存在します。それは、学習の途中に制御したい対象が摩耗してしまうことです。強化学習は試行錯誤を通じてよい方法を見つけます。これは、学習対象がゲームなどの、コンピュータ上のデータの場合、比較的大きな問題になりません(時間がかかる等のデメリット自体はあり、問題になることはあります)。しかし、実際の機械が学習対象の場合、何回も何回も機械を動かす必要が出てきてしまいます。この試行の中には機械に無茶をさせてしまうことも多いでしょう。「この無茶の回数を減らす=摩耗を減らした学習方法を作ろう」ということが私の研究テーマになっています。

ちなみに、私の所属する研究室では、「生体分子システムを制御しよう」という研究をしている方が多いので、こちらについても少しご紹介します。

生体分子システム
 生体分子システムとは、バクテリアなどの微生物やDNAなどの生体分子を用いて作られた、化学反応で駆動するシステムのことです。このシステムを人工的に設計し、行いたい反応(特定のたんぱく質を合成したい等)を実現する人工遺伝子回路の設計に注目が集まっています。このようなシステムを構築し、発展させることで、がんの治療や分子ロボットの作成に役立てることができるのではないかと期待されています。
 この人工システムを使用するためには、回路内で起こる化学反応を設計し、制御する必要があります。しかし、この分野はまだまだ発展途中の段階であるため、ほしい回路をすぐに作って使用することはできません。そのため、私の所属する研究室では、適切なデバイス作りや数理モデルの構築の、遺伝子回路の解析や設計の研究が行われています。


最後に
 ラーニングサポートには色々な専門の方がいらっしゃいます。皆さん是非に足を運んでみてください!

2022年11月3日木曜日

2022年度秋学期 木曜担当 自己紹介 杉原

はじめまして!今年度秋学期木曜日の前半(12:30~14:00)を担当します応用化学科修士2年の杉原です。

化学B、C、Dや無機化学、マテリアル科学に関する相談を中心に受け付けています。また、学部3年時に交換留学でアメリカのUC Berkeleyに留学していたため、留学に関する相談も受け付けています。

今回は私の自己紹介をさせて頂きます。

プロフィール

・学科:応用化学科

・研究室:藤原忍研究室

・研究内容:色素増感太陽電池の電極開発

・サークル:陸上競技同好会

研究について

私の研究テーマである色素増感太陽電池について簡単に紹介させて頂きます。

太陽電池には既存のもの・新規のものを含めて様々な種類があり、それぞれに実用上の長所と短所があります。例えば、建物の屋根等に設置されているシリコン太陽電池には発電効率が高いという長所がある一方、原材料・製造コストが高いという短所があります。シリコンは太陽電池以外にも様々な半導体製品に使用されるため、シリコン以外の材料を使った太陽電池の研究開発が進められています。

私が研究している色素増感太陽電池(Dye-sensitized solar cells: DSSCs)は、安価なコストと簡便な製造プロセス、毒性元素を使用しない安全性や曲げ伸ばし可能な加工性などを特徴とした環境に優しい太陽電池です。これらの特徴を生かし、パソコンのマウス(株式会社リコー)やヘッドホン(Exeger社)の電源として実用化されています。さらなる実用化への課題として発電効率や耐久性の向上が求められ、私はこれらの性能改善を目標に研究をおこなっています。

DSSCsの主な構成要素は、酸化物半導体、色素、電解液、対極です。高効率な色素の開発やより安全な電解液の開発というように、有機化学や電気化学など様々な専門分野から研究されています。僕の所属する無機構造科学研究室(藤原研究室)では、20年以上にわたって無機化学・固体化学の観点から酸化物半導体(酸化亜鉛など)電極を研究しています。私の研究では、発電効率を向上させるためにはどのような構造の酸化物電極が良いか、その構造を作製するためにはどのような方法・条件でおこなうと良いかを考え実験をしています。試料を作製した後は、電子顕微鏡などを使って解析し、太陽電池を組み立てて発電効率を測定することで、DSSCsの性能改善に取り組んでいます。

サークルについて

研究の少し硬い話が続きましたので、次に私が所属していたサークルについて紹介させて頂きます。

学部生の時に陸上競技同好会(陸同、りくどう)に所属していました。陸同では、記録更新を目標に陸上競技にがっつり取り組む人や、健康のためにジョギングする人など、様々な目的を持った人が日吉陸上競技場やその周辺で活動をしています。例えば、ジョギングパートではよく武蔵小杉までジョギングしているため、日吉周辺でジョギングしている集団を見かけたら、それは陸同のメンバーかもしれません。ちなみに私は長距離パートに所属し、1500m、5000mに取り組んでいました。

最後に陸同で個人的に一番好きなイベントである「マラソン合宿」について紹介させて頂きます。陸同ではマラソン合宿と題して、毎年11月に行われる富士山マラソンに参加しています。富士山マラソンと聞くと大変そうと思うかもしれませんが、実際に富士山を走るのではなく、富士山を見ながら河口湖湖畔を走ります。コースは42.195kmのフルマラソンですが、長距離パートやジョギングパートの人が練習の成果を発揮するのみでなく、普段は100mを専門としている人も参加し、みんなで自己ベスト更新や完走を目指すのが醍醐味です。完走後に振る舞われる豚汁は格別においしいです。マラソン合宿にはOB、OGの方々が参加され、働きながら日々ランニングをして毎年マラソンを完走している姿に刺激を受けました。私も社会人になってからまた参加したいなと思っています。

長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

杉原


2022年11月1日火曜日

はじめての国際学会 木村

*はじめに*

私は修士2年の9月に初めて国際学会に参加しました。
コロナ感染拡大の影響により、それまでの学会経験は修士1年のときに参加したオンラインの国内学会のみでした。

研究室活動も長い期間対面での活動がなかったため、初の対面・英語発表で緊張しまくりでした。
学会を通じて感じたことや流れを記します。

*国際学会概要*

私が参加した国際学会は
The 9th IFAC Symposium on Mechatronic Systems / 
The 16th International Conference on Motion and Vibration Control
です。IFACとMoViCの合併学会でThe University of California, Los Angele (UCLA)校で開催されました。

教授の参加はなく、初の国際学会は研究室の同期と二人のみでの参加となりました。
学会中は3つのセッションが別室で並行開催され、会場は一部屋40人ほど座れる教室のような感じでした。

私の発表タイトルは『Decision-Making Based On Reinforcement Learning And Model Predictive Control Considering Space Generation For Highway On-Ramp Merging』です。渋滞時の高速道路における合流行動に着目した研究内容を発表しました。
発表時間はQ&Aを含めて18分間でした。

*学会参加までの流れ*

3月 論文投稿

最初に論文を投稿します。私が投稿したのはMoViCでフルペーパー2段組み7枚です。
学会の規定上7枚以上になる場合は追加料金かかるため注意が必要です。

私は3月の提出に向けて昨年11月ごろにはMoViCに出したいと研究室の髙橋教授に相談していました。
テーマの絞り込みや論文のまとめ方、掲載する結果の内容の検討を重ね、日本語版の原稿執筆から始めました。教授に確認してもらった後に英語版原稿執筆、英語校正を経て提出を行いました。

慣れない英語での執筆は予想以上に時間がかかり、英語校正された後は赤線がみっちりと。頑張って直しました。

5月 採択通知

投稿した論文で学会に参加できるかの連絡が届きます。届いたメールには見事「Accept」の文字が!受理された場合には同時に査読者からの査読内容が届きます。その内容を見て最終投稿までに論文の加筆・修正を行います。
私の場合はほとんど直すことがなくラッキーでした。

7月 早期登録

最終版の原稿を書き終えた後は学会への参加登録、最終版論文提出を行います。

が、参加登録の選択肢が多すぎてどれに登録すればいいかわからない…
Student Registration、Early Registration、Full Registrationなどたくさんのカテゴリーがありました。まあStudentでしょうと思い、Student Registrationで登録。

見事に違いました。Student Registrationでは論文の投稿ができなかったのです。
学会組織委員会に慌てて連絡し、登録内容をFull Registrationへと変更してもらいました。

無事、最終版論文も提出完了です。
登録カテゴリーによって論文提出可能かどうか、バンケット(懇親会のようなもの)費が含まれているかも異なるため、参加形式によって入念に確認する必要があります。

私はFull Registrationにバンケット費が含まれていることに気付かず、二重でバンケット費を払っていることに後から気づきました…

8月 学会準備

登録を終えた後は学会直前まで運営側からは特に連絡はないので学会参加に向けて準備を進めます。行った準備はざっくりと以下の通り。
  • 航空券予約
  • ホテル予約
  • コロナ保険加入
  • ESTA申請
航空機に関しては時間帯と値段をいくつか用意して先生に相談して決めました。相談の結果、学会の前日に会場入りして、学会の一日後に帰国する便をとりました。

ホテルは上記日程を埋めるため、4泊分が必要です。初日から学会終了日前日までは学会側が安く用意してくれていたホテルを取りました。学会終了日に泊まるホテルは自分たちで探して予約しました。

保険に関してはコロナにかかった際に現地での治療に莫大なお金がかかることを危惧して加入しました。学校側からも国際学会に参加する際には必ず加入するようにと注意されていました。

ESTAとはアメリカに入国する際に必要な申請です。ビザの代わりになるそう。

コロナ関連も含めていろいろと準備が必要だったので事前に念入りに確認をしておくべきです。時期、国によっても必要書類・申請等は違うため、国の各省のサイトを確認する必要があります。

8,9月 発表準備

8月下旬に運営より学会のスケジュールが送られてきました。そこで私が発表するセッションが判明し、同時に他発表者がどのような発表内容なのか・専門分野は何かを確認しました。どんな方が聴いているか把握し、その方たちに理解してもらう資料を作成する必要があるため、同セッションのメンバー把握は重要だと思います。

発表資料を作成した後は、英語での発表練習を行いました。英語は得意な方ではなかったため、アクセントの練習や質問対策は念入りに練習しました。
18分の発表のうち、5分程度は質疑応答の時間を取りたかったため、13分で発表を終えられるようスライドの枚数は13枚程度、バックアップスライドは10枚程度用意していました。質問対策はもう数え切れないほど行いました。

9月 出発

初日

初日は移動日です。家から成田空港まで向かい、11時間かけてロサンゼルス空港へ。後日学会費用を申請するために領収書をもらうのを忘れてはいけません。航空券の半券も必須。

9月6日の14時に出発して6日の9時に着くというなんとも不思議な体験をしました。その日は学会会場へ向かい、ホテルへチェックイン。夕飯は学会が用意してくれたチケットを使って、食堂のような場所で食べました。

二日目

いよいよ学会開始。朝の8時から始まります。最初に1時間著名な方のプレゼンを聞き、その後各セッションに移動します。流暢にこなされる発表・質疑応答を聞き、ますます緊張しました。夜は翌日の発表に向けて最終練習をしました。

三日目

朝一で私の発表だったため緊張で全然寝れませんでした。

しかしいざ発表が始まると全く緊張せず、いつもの自分らしい発表ができた気がします。質問者は全部で3名、すべて聴講者から頂けたので個人的には嬉しかったです。発表によっては質問がなく座長が一つだけ質問して終わるようなものもあったので。

質問内容はすべて質問対策に含まれているものでした。なので比較的すらすらと答えられたと思います。改めて事前準備の大切さを実感しました。

発表の際にはタイムキーパーのような人はおらず、大体の時間で区切られていました。なので日本の学会ほど時間にシビアになる必要はないかと思います。

四日目

学会最終日、既に発表を終えていたため気軽な気持ちで臨むことができました。

学会後

学会後は奨学金の申請準備をしました。領収書や成果報告書の準備をする必要があります。
僕が申請したKLL奨学金は学会後一週間以内という期限があったため、なるべく早く準備し、提出を行いました。


*学会を通じて*

まず第一に感じたことは、世界の人が自分の研究に興味を持ってくれることは嬉しいということです。発表終わりには声をかけてくださる人もいて名刺交換までしました。
国際学会という数少ない機会を活かすために積極的な交流ができてよかったと思います。

*最後に*

この記事を読んでいる方の中には私と同様に国際学会に不安を抱いている方もいるのではないでしょうか。個人的には何とかなる精神が重要だと思います。
英語も、伝わらなかったらどうしようというより、なんで私の英語が伝わらないんだというメンタルを作っていました。これから国際学会に参加される方、頑張って下さい。

さいごに、今回の国際学会への参加にかかった費用は40万円程でした。私は奨学金と研究室の補助を利用させてもらったので大体の金額は返ってきますが、最初は自分で建て替える必要があるため大変でした。
学会の開催場所にもよりますが、余裕がない方は事前に教授と相談されるのが良いと思います…
KLL奨学金に関してですが、コロナ禍ということもあり海外保険代も支給対象でした。そのほか、参加費に含まれるバンケット費、PCR検査費、ESTA申請代も支給対象です。タイミングによってこれは異なる可能性があると思うので、参考程度にしてください。

木村