2016年7月21日木曜日

ラーニングサポート、日吉に参上!(7月25日月曜日)


皆さん、定期試験の準備は捗っているでしょうか?

授業を欠席していたところが分からない…
レポート問題が自分で解けない…
勉強の仕方がわからない…

そのような悩みを抱えている方も多いと思います。

ラーニングサポートでは、定期試験の相談を絶賛受け付けています。
この度、矢上になかなか来ることのできない日吉の学生のために


7月25日(月)に理工の大学院生が、日吉に出張相談を行います!
場所は日吉図書館1F スタディサポート
分野は数学、物理、化学で、担当と時間帯は以下のようになっています:

   12:00~14:00 数学(小池)・物理(伊藤)
   14:00~16:00 数学(橋本)・化学(定光)

※当日変更の可能性があります。最新情報は以下を参照してください。
http://www.scitech.lib.keio.ac.jp/service/learning_support.html

どんな小さな質問でも大歓迎です!まずは一度相談に来てください。
お待ちしております!

2016年7月19日火曜日

研究室のオフの顔

皆さんこんにちは。ラーニングサポート修士2年の藤田です。

皆さん研究室となると朝から晩まで実験をして俗世間とはかけ離れた修行僧のような生活を思い浮かべる方が多いと思います(笑)

あながち間違っていません(笑)中には輪講の準備や卒業のために血反吐を吐く思いで研究に打ち込んでいる人もいます。

しかし、矢上の学生も人の子です。時には息抜きをして気分転換をしたり体を休めることも重要です。

そこで、今回は学会や僕の研究室の話を例にとって普段どのように息抜きしているかについて話したいと思います。

(1)学会
皆さん学会というと全国あるいは世界から優秀な学生や権威のある先生方が集まってくるような大変お堅い印象を受けられている方も多いと思います。確かに、学会前の1ヶ月は発表準備に追われデータを取りまくったり、発表資料の準備に追われたりします。

しかし、いざ学会に行ってみると緊張のせいか発表は案外すんなり終わります(笑)
発表が終わると同じ研究室の人と学会会場の近くの観光スポットを巡ったり、ご当地グルメを食べたりしてそっちのほうがメインとなってしまう感があります。
(もちろん学会の参加者の方々と議論して勉強してといったこともちゃんとやります。)

それだけでなく国内の学会などでは仲の良い教授方で集まっての飲み会が毎晩行われたりします(笑)
僕の担当の先生は飲み会の前に「これからが学会の本番だから」と言うのが口癖です。しかも、学生よりも飲みます。日付が変わる前くらいまで飲んだのにも関わらず、次の日の聴講の時にはケロっとしてるからホントにタフだなぁと思います。

僕は物理系の学会にしか参加していないので、他の学会の様子を知らないのですが、学会を一番エンジョイしているのは先生方なのかもしれませんね。

(2)研究室にて
僕が所属している研究室は基本的には真面目な研究室です。なので、普段は実験をしたりデータの整理をしたり発表資料を作ったりとわりと忙しいです。ですが、研究ばかりやっていると滅入ってしまうので、研究室では月に1,2回イベントを開催するイベント係というのが存在します。なので、うちの研究室では研究のみでなく結構頻繁にイベントが開催されます。学生同士の仲も良いので、みんなで鍋をつついたりタコパをしたりします。去年は僕が学会で香川に行った際にうどん粉を買ってきてみんなでこねました(笑)。




うどんをこねている時の写真です。

(3)プライベートに関して
最後にプライベートに関してです。修士以上になると研究室にいることがほとんどになってしまうので、プライベートに割ける時間というのは学部の時よりも限られてしまいます。なので、ストレスを溜めずに研究を行っていくには、限られたプライベートの時間を如何に有効活用するかが重要になってきます。僕の場合は金曜が終ると一週間のご褒美として研究室のみんなと飲みに行ったりします。去年はみんなで金曜の夜に横浜スタジアムに野球観戦しに行きました。



このように理系の研究室では、以外と皆さんに知られていないようなオフの顔が多く存在します。皆さんもオフの時間を上手に使い、楽しい研究室ライフを送りましょう。


2016年7月14日木曜日

アメリカへの学位留学について―第6回 まとめ―(連載)

こんにちは。OBスタッフの山田です。


これまで長い連載に付き合っていただきありがとうございます。
最後に今までのまとめをし、私が重要だと考えることをいくつか述べたいと思います。

アメリカの大学は世界中から学生を集め、多くの分野で世界をリードする研究を行っています。学生への財政支援も充実しており、大学院生活中、勉強・研究に専念することが出来ます。また、アメリカの大学で学位(Ph.D.)を取得した場合、その後の活躍の場は世界中に広がり、学術会だけではなく企業からの需要も非常に高いです。

しかし、学位留学を目指した大学院受験は決して容易なものではなく、肉体的にも精神的にも疲弊していきます。
思うようにスコアが伸びないと悩んだり、奨学金の締め切りなどに追われることもありますが、私が何よりも重要だと考えていることは、まず自分の研究に専念することです。
教授たちが学生に最も求めているものは研究力であると思います。

もう一つ私が重要だと感じたことは、留学のことを相談できる友人を持つことです。
僕自身も同期や先輩後輩に何度も相談に乗ってもらい、大きな支えとなっていました。
幸いにして慶應義塾大学、特に理工学部は他大学に比べて海外留学を目指す学生が多いように思います。
また、慶應義塾大学公認のサークルで、交流や留学情報の発信を行っている海外大学院教育研究会(通称:鴻志会)という団体があります。
私も所属しておりましたが、創設僅か数年にも関わらずたくさんの方が海外留学を達成されています。
周りの人たちと異なる道を目指すことで孤独感を感じることも有るかと思いますが、同じ志を持った仲間を見つけることが精神面での支えになると思います。

ここまで偉そうに書いてしまいましたが、私も漸くスタートに立った段階で、これから更に大変な試練が待ち構えていることと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事を読んで学位留学に興味を持ってくださる方がいらっしゃいましたら大変光栄です。


山田

2016年7月11日月曜日

アメリカへの学位留学について―第5回 アメリカ大学院入試~合否編~(連載)

こんにちは。OBスタッフの山田です。
アメリカへの学位留学について―第5回 は「アメリカ大学院入試~合否編~」です。


無事に出願を終えたら、いよいよ合否の結果を待つ時期に入ります。
アメリカの大学には定められた結果発表日は無く、合否の判定が出た学生から順に連絡が行く仕組みとなっています。
また、一般的に合否は出願締め切り後から415日までに出ることになっています。
これはアメリカの全大学において、415日がどこのOfferAcceptし、どこをDeclineするか伝える期限であるためです。
ただしWaiting listと呼ばれる、いわゆる補欠枠の場合はこの限りではありません。

では、この期間をただ黙って待っているだけかというと、まだまだやれることは残っています。
出願した大学の興味のある教授へコンタクトを取り続けることや、奨学金や研究実績、試験のスコアなどの情報が更新された場合、アドミッションへ連絡することで更新することが出来るので、少しでも合格に近づけるよう最大限の努力をしましょう。
出願書類が目にとまり、教授に興味を持ってもらえるとこの期間にSkypeによる面接などを持ちかけられることがあります。
私も4つの大学から計5回面接をしてもらいました。
面接まで漕ぎ着けると合格の可能性はグンと上がります。
ここで悪い印象を与えないように出来る限り準備をして挑みましょう。

多くの大学では12月末の出願締め切りを過ぎると、一旦クリスマス・年末年始休みに入り、年明け後アドミッションによる審査が始まります。
審査のプロセスは外からは伺い知ることが出来ず、受験生が知りえる情報はあまりないのですが、私が出願した大学のうち1校は、1月の二週目ぐらいに教授が奨学金へ推薦したい学生を選出し、アドミッションがその審査をすることになっていた様です。
約一ヵ月後、奨学金のOfferと共に合格が来ました。

合格通知には必ず財政援助の内容(RA, TA, Fellowshipの期間・金額、または無しか)が記載されており、合格者はこれらの条件を比べながら最終的な進路を決定します。
日本からの奨学金などで一部の費用を賄える場合は、必要に応じてその金額に加えた援助が提示されます。そのため場合によっては他の学生よりもリッチになることがあります。

アメリカの大学院入試では、早い段階で来る連絡は朗報(合格)で、遅くに来る連絡は悲報(不合格)と良く言われることがありますが、私自身1月中旬に来たのは不合格で、4月に入ってからでも2校から合格をいただきました。

最後まで諦めないことが大事です。

2016年7月7日木曜日

アメリカへの学位留学について―第4回 アメリカの大学院入試~出願編~(連載)

こんにちは。OBスタッフの山田です。
アメリカへの学位留学について―第4回 は「アメリカの大学院入試~出願編~」です。


アメリカの大学院入試は全てインターネット経由で行います。
Ph.D.プログラムのアプリケーションは9月中頃に開始し、12~1月締め切りが一般的です。

出願後、アドミッションの目にとまった学生には教授からSkypeによるインタービューが行われる事があります。
目的は英語力の確認、基礎学力の確認から、自分の研究室の研究に対するアイデアの提示を求められる場合や、単に自分の研究室の宣伝をして終わる場合もあります。いずれにせよ、合格の可能性を高めるためには、志望先の教授の目にとまることが重要になります。

大学にもよりますが、大学の教授がアドミッションに関わっているケースは多く、気に入った学生を合格させる力を持っていることすらあります。
これは、一般的にPh.D.課程の場合3年目以降は研究室の予算でRAとして雇われるため、3年目以降の責任を持つことになる教授が発言力を持つということです。
ただし、いくら教授が特定の学生の合格へ支援をしても、アドミッションが定める最低限の要求を超えない限り合格が出ないこともしばしばです。

高いGPATOEFLGREのスコア、研究実績を積むことは究極的にいえば、出願先の教授の目にとまり、アドミッションから拒否される事無く合格を勝ち取るために必要だと言えます。

また、上記の理由から奨学金を持っている事も非常に強力な武器に成り得ます。
アメリカの大学院では何らかの財政支援が付くことが一般的と言いましたが、お金の出所は学校や研究室です。そこに日本の財団などから奨学金を貰える学生が出願したとなれば、言うならば無料の労働力が得られることを意味し、教授の目にもとまり易くなります。
また、多額の奨学金を受給するほど、優秀な学生であるという第三者の評価も得られ、良いこと尽くしです。
海外留学用の奨学金を調べるには、慶應義塾大学国際センターのWebページが良くまとまっているので参考にすると良いと思います。

そして何よりも重要なことが、志望する教授とコンタクトを取ることです。
先ほど述べたように教授がアドミッションに及ぼす力は絶大です。
志望する教授には出願前にメールを送り、自分のことを知ってもらう事が必要です。
場合によっては、予算が足りなくて新しい学生が取れないことや、ラボが移動するといった事情を事前に知ることができ、無駄な出願を避けることにも繋がります。

また、メールだけにとまらず、実際にラボを訪問するなどして教授に直接会う事が出来ると非常に効果的です。数多ある出願書類の中から自分の書類に目をとまらせるのは難しいですが、実際に会ったことのある学生となると教授も目をとめ易くなるのは想像に難くないです。
私自身も学会に参加した際、自分の興味のある研究をしている教授に連絡を取り、実際に会って自分を売り込んだことが合格の決め手になったと考えています。

出願自体は各大学が用意したアプリケーションフォームに情報を入力し、書類をアップロードするだけです。
TOEFLGREのスコアはETSに依頼をし、公式の書類を郵送してもらいます。
2週間以内に到着すると言われていますが、もっと時間がかかってしまうことや、大学に届いているはずなのにステータスがNot Receivedのまま といったことがしばしば起こります。
時間に余裕を持ってスコア送付をし、怪しいと思ったら直ぐにアドミッションにメールで確認しましょう。
もちろんアドミッションも親切なので、一般的には書類が足りない場合はメールで連絡してくれます。

推薦状のアップロード依頼は通常アプリケーションの入力中に行えます。
推薦状依頼者の項目に、名前、所属、メールアドレスなどを入力すると、自動的に推薦状依頼のメールが送信されます。
その後推薦者が推薦状のアップロードなどを行うことになっている様ですが、推薦者は忙しい場合も有るので時間に余裕を持って行いましょう。
また、稀にアプリケーションを提出してからでないと推薦状依頼を送信できない大学があります。
しっかりと確認しておくことをオススメします。
そして、推薦状に関して一番重要なのは、推薦状の中身を見る権利を放棄(waive)することです。
アメリカでは法律によって被推薦者が推薦状の中身を見る権利が保証されています。
しかし、この権利を行使することは、推薦者と被推薦者の関係が良好でないのではないか といった無用な推測を生むことになりかねません。

全ての項目を入力し、書類のアップロードが終わると最後に出願料を払い完了となります。
クレジットカードで支払えますが、スコア送付と合わせると1校あたり150$程になるので、複数校受験するとなるとなかなかの金額になってしまいます

では次回はいよいよ合否編です。



~雑談~
最近Princeton大学が1994年にノーベル経済学賞を受賞したDr. John Nashの推薦状の原文を公開しました。
彼はPrincetonの大学院で学びましたが、その出願の際にRichard J. Duffin教授が書いた推薦状です。

Dear Professor Lefschetz

              This is to recommend Mr. John F. Nash, Jr. who has applied for entrance to the graduate college at Princeton.

              Mr. Nash is nineteen years old and is graduating from Carnegie Tech in June. He is a mathematical genious.

                                                        Yours sincerely,

本文訳
              この手紙はPrinceton大学の大学院入試へ出願したMr. John F. Nash, Jr.を推薦するものである。
             
              Mr. Nash19歳でこの6月にCarnegie Tech (現在のCarnegie Mellon University)を卒業する。彼は数学の天才である。

                 敬具

この推薦状は以前から有名だったのですが、改めて原文を読むとJohn Nashの凄さが分かるような気がします。
山田

2016年7月4日月曜日

アメリカへの学位留学について―第3回 アメリカの大学院入試~準備編~(連載)

こんにちは。OBスタッフの山田です。
アメリカへの学位留学について―第3回は「アメリカの大学院入試~準備編~」です。

アメリカの大学院入試を受けたということを話すと稀に「アメリカまで入試を受けに行くの大変だったんじゃない?」と言われる事があります。
確かに日本の大学()入試は大学へ赴いて個別の試験を受けるのが一般的です。

しかし、流石は留学生大国アメリカといった感じで、アメリカの大学院入試に必要なテスト等は全世界で受けることが出来、出願の際にはインターネットを使って書類をアップロードするだけというのが一般的です。

また、アメリカの大学は入るのは簡単、出るのが難しい という話を良く耳にしますが、半分YESで半分NOといった所でしょうか。
確かに学部の場合、自分の住んでいる州の州立大学へ進学するのは比較的容易な様です。居住者はある一定以上のGPAやスコアがあれば基本的に入学出来ると聞いています。
しかし、教育に重きを置いている学部と違い、研究に重点を置く大学院では話は異なり、トップスクールともなると競争はかなりの激しさとなります。
合格率は10~20 %あたりでしょうか。
お、意外と高い!と思う方もいるかもしれませんが、アメリカの大学はいくらでも併願できます。多くのトップスクールの合格をかっさらっていく超優秀な学生が中には何人もいるので、日本のシステムで考えれば10 %以下と言っても過言ではないかもしれません。
さらに言えば、そんな中でもMITの合格率は6 %と聞きました。
では合否を決める要素は何でしょうか。

以下にアメリカの理工系大学院入試に一般的に必要な物を列挙します。
大学の成績 GPA (Grade Point Average)
英語のスコア TOEFL iBT or IELTS (非英語圏出身の受験生のみ)
GRE (Graduate Record Examinations) 通常はGeneral 理学系学部ではSubjectも必要
SoP (Statement of Purpose) 志望動機書
Recommendation Letter 推薦状 一般的に3
Application Fee 一校当たり50~120 $程度 クレジットカードで払える
試験はTOEFLGREだけであり、大学が独自に設ける様なテストは存在しません。

それでは一つずつ詳しく解説していきます。

大学の成績 GPA
慶應義塾大学の場合、成績はA,B,C,Dと付けられ、Dは不可です。このケースではA4点、B3点、C2点、D0点として、{4A+3B+2C+(0D)} / (A+B+C+D) という形で単位数を用いて計算します。つまりオールAを取った場合で4.00、平均でBという成績では3.00になります。一部アメリカの大学などではA+という4.3のスコアが付くことがありますが、一般的には4.0扱いとし最大を4.00にすることが多いです。

日本人はGPAをあまり気にすることが無いですが、アメリカでは就職、大学院受験において非常に重要なスコアと考えられています。一般的に大学院Ph.D.課程に進学する場合3.5以上は無いと厳しいですし、トップスクールでは3.8以上の人たちが大多数だと思います。

TOEFL iBT
日本では同じくETSが開催しているTOEICの方が有名ですが、アカデミックな英語力を評価するテストとしてTOEFLは作られており、大学院受験ではアメリカだけでなく、ヨーロッパの一部でも採用されています。
TOEFL iBTはリーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4つのセクション各30点の合計120点で構成されています。
必要とされるスコアは各大学のアドミッションのページに明確に記載されております。
理工系の大学院で求められるスコアは大体80~100点であり、90点は取っておくとよいでしょう。
基本的には最低点を超えていれば、合否に影響することは無いとされています。また、最低点を数点下回っても合格したという話もしばしば聞きます。
ただし大学によっては厳密に1点でも足りないとダメという場合もあります。(実際に私も出願した大学のうち1校はTOEFL4点足りないという理由で落ちました)
また、各セクションの最低点を定めている大学もあります。
: スピーキング22点以上 など
基本的にはTOEFL iBTIELTSどちらも使えますが、MITElectrical Engineeringの様にIELTSしか受け付けていない大学もあります。
いずれにせよ各大学のアドミッションページを良く確認し、必要であればメールで問い合わせることをオススメします。

GRE
アメリカの大学院を受験する人は必ず受けなければいけない試験です。GREGeneralSubject2種類あり、GeneralVerbal (英語) Quantitative (数学) Analytical Writing (小論文)3セクションに分かれています。ほぼ毎日受験出来ますが、頻度や回数に制限があるのでお気を付け下さい。
Verbalは英語のネイティブ達が受ける英語の試験なので、普通の外国人には歯が立ちません。語彙レベルの違いに愕然とすることになりますが、もし高得点を取りたいと思ったらTOEFLのレベル+5000語くらいの単語数が必要と言われています。ただし、理工系の大学院でこのVerbalの高スコアを求められることはほとんど無く、私も下から10%というスコアでした。
Quantitativeは大学生が受ける試験としては簡単すぎる程レベルが低いです。日本の理系の大学生ならば満点が狙えます。(内容としては中学レベル)このスコアが170点満点で165点あたりを超えないと、理系としては印象が悪いです。
Analytical WritingTOEFLWritingの様な試験ですが、採点の厳しさが段違いです。TOEFLと違ってネイティブも受ける試験なので、少しでも文法ミスやAwkwardな所(ネイティブぽくない所)があるとスコアが下がっていきます。ここも私は下から10%でした。

Subjectテストは理学系や人文系の学部への出願に必要となります。
科目はBiochemistry, Cell and Molecular Biology, Biology, Chemistry, Literature in English, Mathematics, Physics, Psychologyがあるようです。SubjectテストはGeneralと違い年に3(4月、9月、10)しか開催されず、しかも日本では毎年、福岡か沖縄でしか開催されないことが多いです。アメリカから見れば日本が小さいのは仕方ないですが迷惑な話です。
私はPhysicsを受けましたが、中々タフな試験でして、170分で100問を解くことになります。問題のレベルは学部レベルですが、物理全分野から出題されます。
回答は5択のマークシート式で、正解は1点、不正解は-1/4点、つまり期待値が0になるようになっています。これらの素点を100点満点で計算し、統計処理を行い990点満点のスコアが出ます。物理では最近は素点で80点程取れれば満点となるようです。トップスクールを目指すのであれば満点が望ましいです。
なお、GREはどちらも5年間スコアが有効なので、大学院受験を検討している方はなるべく早めに受験してしまうことをオススメします。

SoP 志望動機書
これはかなり重要な書類です。日本の大学院受験でも志望動機書を求められると思いますが、あまり評価対象にならないと感じます。
稀に英語の正しさのことばかり気にする人がいますが、英語にミスが無いのは当然で、むしろその内容の方に苦戦することになると思います。
SoPは各大学ごとに求める内容の差が多少ありますが、基本はなぜあなたがその分野(志望する分野)に興味を持ち、どのような経験をし、なぜ大学院へ進学したいと考え、その中でもなぜ○○大学なのかを具体的に書くことになります。長さは大体1000 word未満です。これが非常に大変であり、出願締め切りギリギリまで推敲することになります。
具体性を含み、論理的に展開されたSoPが良いとされています。

推薦状
日本人にはあまり馴染みが無いですが、欧米では推薦状は色々な場面で要求されます。大学院受験では多くの場合3通必要であり、内1通は指導教員から貰う事になるでしょう。自分のことを良く知り、評価出来る人から貰う事が基本で、場合によってはアカデミアに従事している人から2通以上といった制限もあります。私は指導教員から1通、共同研究をしている教授お二人から2通いただきました。
世界的に名の知れている教授や、アメリカの大学で学位を取得している教授、アメリカの大学で研究している教授(特に受験校)などから貰えると非常に強い武器となります。
しかし、ただ推薦状を貰えば良いわけではなく、内容が非常に大事です。
日本で推薦状と言うと「○○君は非常に優秀で――研究も熱心に取り組んでおり――」といった抽象的なものを想像しがちですが、効果的な推薦状と言うのは非常に具体的です。
例えば「○○君は成績では学年TOP 5%で――、研究では彼の作成した試料で△△の効率が30%向上した。彼はこの結果をもとに○○という学会で口頭発表を経験し――」といった感じです。
と言っても推薦状を書いてもらう先生が何と書くかは分からないので、慣れていない先生にはどういった内容を書いてもらいたいか相談した方が良いと思います。

Application Fee
受験にはお金がかかります。貯金しておきましょう。

以上となります。
ではこれら全てが優秀でなければいけないのでしょうか?
もちろん全てが良ければ文句なしですが、中々そうはいきませんね。
合否は総合的に判断されますので、一つダメな所があっても他のイイ所でカバーできます。

一つ有名な話ではニュートリノの観測でノーベル物理学賞を受賞された小柴先生は、東大在学中あまり成績が良い方ではなかったそう(優が2個?)ですが、後にノーベル賞を受賞される朝永振一郎先生から推薦状を貰いロチェスター大学へ進学しています。(もちろん合否の決め手が何かは分かりませんが…)

山田