2024年7月23日火曜日

自信を持って研究室を選びたい(金曜担当 高桑)

 皆さんこんにちは!

 ラーニングサポート金曜担当の高桑です。

 今回は研究室選びについて話します。私が所属していた管理工学科では、学部3年生の10、11月頃に研究室選びをしていました。大体は希望通りの研究室に配属されますが、人気の所だと「選考」をしている教授もいました。私たちの学生生活を左右する重大なイベントで、なんとなく研究室をきめてしまい後でかなり苦労した話も聞きます。

 行きたい研究室を見つけ、入ってからも後悔しない研究室選びにするにはどうすればよいでしょうか?私なりにポイントをまとめてみました。

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1.研究室見学は必ずいこう

 これは最重要なポイントです。研究室選びの時期では説明会や研究室訪問を実施する教授が多いと思いますが、できるだけその研究室の学生に会えるイベントは参加しましょう。教授やラボメンバーに会って対面で話を聞くことで、たくさんの情報を得ることができます。

 私のときは以下の点を調べました。基本的に研究室に入った自分がどういう環境にいるのかをイメージしたくて質問していました。

学生からみて教授はどんな人か?

 自分が授業で感じていた教授のイメージは参考になりません。研究室で学生に対してどのような指導をするかを確認しておくことで、勉強負荷や拘束時間の多さを知ることが出来ます。また、学生と教授の仲の良さも確認しておくことで、研究室の文化(温かい⇔冷たい など)をイメージしやすくなります。 

学生(特に院生)の時間割はどんな具合か?

 もしあなたが研究の他に趣味や卒業旅行、就活にも取り組みたいならば、研究ばかりに時間を使えませんよね。生活の中で研究とプライベートのバランスがどうなっているのか教えてもらえば、そこでの暮らしを理解しやすくなります。特に大学院では、履修する授業を教授に許可してもらう必要があるため、教授によってはハードな内容の授業ばかりになる場合もあります。そうなると授業課題に充てる時間が増えてきますので、研究室の学習方針を伺い、それでも自分が納得できるか考えておくと後悔しません。 

研究室にある生活家電の数(電子ケトル、冷蔵庫、レンジなど

 研究室に泊まって作業したり、頻繁にコアタイムがある場合、自然と学生の溜まり場になるため生活感が溢れてきます。教授の方針にもよりますが、冷蔵庫など食料を保管できるものがある場合は拘束時間が長い可能性も考えられます。とくに化学や物理など生データを自分で採る必要のある研究では、実験が長引くこともよくあります。自分のプライベートが削られる可能性があり、この質問でその兆候を考えることができます。 

 

2.教授の授業はとる

 教授によりけりですが、もし選考になった場合に教授の授業を履修していないと落とされる可能性があります。もし興味のある研究室があるならば、その教授の授業を確認しておくと良いでしょう。取っていれば、面談でもアピール材料になります。


3.周りの志望状況も聞いておく

 これは管理工学科だけかわかりませんが、研究室選びは第一志望のみ申告し、外れたら残りからまた申告する手順でした。そのため最初に申告した研究室が定員オーバーで選考になった場合、落選する可能性を考えると無視できないリスクを背負う状況になります。

 そのため、自分1人で決めずに、友達と情報交換して周囲の志望状況を把握した方が良いです。あえて人気な研究室で選考に挑むにしろ、わざと穴場な研究室に応募するにしろ、情報がないと準備できません。研究室選びには自分だけでなく他の人の意思決定が影響することを気を付けましょう。


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 以上、3つのポイントについて話させていただきました。どこの研究室に入ろうか(そもそも入れるのか)ワクワクしたり不安になったりする時期ですが、皆さんが少しでも悔いのない選択ができるといいなと思います。。

 またもし質問等ございましたら、気軽にラーニングサポートへお越しください。

 ここまで読んでいただきありがとうございました。


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理工学研究科の院生スタッフが自身の経験をもとに、学習や研究・進路に関する質問・相談に応じます。

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2024年7月16日火曜日

化学科の研究室の選び方(木曜担当 近藤)

こんにちは!

ラーニングサポート木曜担当の近藤です。
  • 化学系の授業で困っている
  • 学校生活について相談したい
という方は、是非お気軽にお声掛けください!

【毎週木曜12:30-14:00 理工学メディアセンター本館1階レファレンスデスク】

にてお待ちしております。

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学部三年生の皆さんは、秋学期に研究室選びが控えています。どの研究室を選ぶかによって四年生以降の学生生活や場合によっては進路にまで影響が出てくるので、研究室選びには皆さん慎重だと思います。

研究室を選ぶ上で重要なのが研究室見学。この研究室見学の機会を有効活用することで自分に合った研究室を選べる確率がグッと上がります。この記事では、研究室見学で見るべきこと・聞くべきことを紹介します。

1. 研究室見学で「研究の面白さ」を推し量るのは困難

研究室見学に行くと先生から研究に関して説明されますが、それを学部3年の知識で理解することはほぼ不可能です。先生方は説明が上手いので、話を聞いた直後は納得するかもしれませんが、難しい部分を端折った説明なので、学生側は分かった気になっているだけです。いざ研究を始めてみると「思っていたのと違う」ということも。

ですから、研究室見学を通して「研究の面白さ」を見極めようとしなくて良いと思います。全然興味のなかった研究テーマでも始めてみたら意外と面白かったり、その逆もあったりします。

研究の面白さについては、「この研究テーマは興味持てそう」という何となくのイメージを持つに留めて、他の要素に目を向けた方が建設的です。

2. 「○○研究室だから就活に有利」ということはない

研究室の権威や研究活動の経験はさほど就活に影響しません。研究室で学んだ専門的な技能が就職先でそのまま活かせることは稀だからです。研究室の専門性に近い分野を就職先に選べば、研究活動の経験を活かせるかもしれませんが、それでも研究室で学んだ知識と技術だけで働くことはできないので、改めて就職先に合わせた勉強をすることになるはずです。

結局、就活が上手くいくかどうかは所属研究室ではなく自分の頑張りにかかっています。ただ、いざ頑張ろうと思った時に、研究活動が忙し過ぎて身動きがとれなくなることがあります。そうした状況に陥ることを防ぐために、研究室の忙しさには注視する必要があります

3. 研究室の忙しさは発表系活動の頻度で確認

研究室の忙しさを知りたければ、ゼミや論文紹介、進捗報告などの頻度を確認しましょう。この手の活動は発表練習も兼ねており、担当者が資料を作って発表する形式をとっていることが多いので、発表当番がどのくらいの頻度で回ってくるかも確認しましょう。また、可能であれば実際の発表資料を見せてもらうと活動の温度感をはかることが出来ます。資料のクオリティやボリュームから、発表にどれだけの準備が求められるか推測可能です。

「忙しさ」を評価する上では学会参加の頻度も重要です(ただし、学会に参加するのは基本的に修士課程に入ってからが多いので、学部卒で就職予定の人にはあまり関係ありません)。学会参加が決まると、発表要旨作成や発表資料作成、発表練習など、かなり忙しくなります。研究者としてのキャリアに興味がない人であれば、年1回以下の頻度が望ましいでしょう。

ちなみに、研究室の忙しさをはかる上で「コアタイム(研究室にいることを義務付けられた時間)」を気にする方も多いと思いますが、コアタイムはしばしば形骸化しているので過信しない方が良いです。コアタイムの厳密さについては先輩から話を聞いてみて下さい。

4. 「他の研究室について聞く」の有効性はケースバイケース

ちょっとしたテクニックとして、研究室の先輩に敢えて他の研究室に関する情報を聞く、という小技があります。他の研究室に関する客観的な情報を得られるというメリットがありますが、そもそも研究室同士の交流が限られているので、情報が間違っていたり、誤解があったりします。

自分の気になっている研究室について悪い噂を聞いても、すぐに見切りはつけず、ちゃんとその研究室へ見学に行って話を聞いた方が良いです。他の研究室からの情報は「質問事項の材料」くらいに考えて、鵜呑みにしないようにしましょう

5. 研究室メンバーから見た先生の印象も要確認

研究室見学において、先生抜きで研究室の先輩と話す機会を得られることがあります。そのような状況になったら、先生の印象は確認しましょう。

「先生の印象?もう知ってるよ」と思うかもしれませんが、講義をしているときと研究を行っているときで印象が変わる先生は結構います。学部三年までに皆さんが見ている先生の姿は一面でしかありません。講義のときよりも優しくなる先生もいれば、その逆も...

特に、進捗報告における先生の印象は確認しておいた方が良いです。進捗報告とはその名の通り、学生が自身の行っている研究の進捗を先生に報告する場です。当然ながら先生方も普段以上に真剣に厳しくなり、学生の研究の進め方に気になる点があると、容赦なく突っ込んできます。学生が先生に詰められ、タジタジになるのは日常茶飯事です。

「進捗報告で詰められるのが嫌だから、この研究室はやめとこうかな」などと言っていると、どこの研究室にも行けなくなります。詰められることはもう諦めて受け入れて下さい。ただ、「どんな風に・どの程度」詰められるかは先生によって異なります。その部分の話を聞ければ、その先生が自分に合っているか何となく分かるはずです。

最後に

いかがだったでしょうか。この記事が少しでも皆さんの研究室見学に役立てば幸いです。
今更ですが、研究室見学には絶対に行きましょう。レポート等で忙しいとは思いますが、それでも行きましょう最低3つは行きましょう
皆さんが自分に合った研究室に入れることを願って、この記事を締めさせて頂きます。ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。

近藤

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2024年7月10日水曜日

機械工学科の研究室の選び方(水曜担当 谷尻)

みなさんこんにちは!

2024年度の毎週水曜日12:30~14:00を担当する谷尻です。

皆さんのお役に立ちたいと考えております。

”機械系の授業で分からない部分がある”

”機械科の履修を相談したい”

”機械科の研究室について知りたい”

という方はお気軽にご相談ください!


2024年7月8日月曜日

やりたいことで選ばない~研究室の選び方~(金曜担当 江藤)

 矢上の体育館は学生でも借りられる。

どうも金曜担当の江藤です!

そろそろ研究室選びの時期ですね~

研究室決めってめちゃくちゃ悩みますよね。

私にもそんな時代がありました。。。

「研究?やりたいことなんかねーよ」って

そんな当時の私のガバガバ研究室選びを語っていきたいと思います。

この記事を参考にするもよし、人を以て鑑としてもよし。

是非後悔の無い研究室選びをしてください。

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「研究室?いろんな種類があるしとりあえず全部の説明会でて内容聞いてみるべ」

最初にこの考えをしてしまったのが、振り返ってみると本当に悪手でした。

当時の私はとにかく手当たり次第に説明会を聞きました。なにも考えずとにかく説明会を聞きました。その結果・・・

「ほとんど興味ない研究室ばかりだけど一個だけなんとなくおもろそうな研究室あるしここにするべ。こんなに説明会いっぱい聞いて頑張ったし多分入れるでしょ」

と思ってしまったわけです。

その後運悪く、その研究室への応募者が多数いたため面接となってしまいました。

教授「君、説明会にいっぱい参加したって話だけど、なんで研究室見学にこなかったの?」

ぼく「う、、、あ、、、」

教授「他の志望者ほとんどきてたんだけど」

ぼく「ひっ、、、、うぅぅ、、、」

はい、案の定落ちました。

今考えるとその研究室は自分にあってなかったと思うんで、選考におちて当然だと思います。

その後第二志望であった今の研究室に辿り着き、イキイキと研究活動に励んでいます。

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このように大分酷い研究室選びでしたが、運よく自分に合った環境がある研究室に入ることができ、今は楽しく研究活動に励めています。そういった私がみなさんに伝えたいことはただひとつ

研究室選びは自分にあった環境で探せ☝

ということだけです。

やりたい研究内容といった評価軸に重きを置いて研究室を選べといった話をよく耳にします。私はそれに異論を唱えたい。研究活動はちょっとその研究をやりたいといったモチベーションだけでは続きません。研究活動の期間は一年から三年と非常に長いです。そのため最初はモチベーションがあったとしても外部要因(教授との相性、同期・先輩との関係。コアタイム)によってモチベーションが無くなる可能性があります。そしてその研究室を選んだことを後悔する......

そういった未来はいやですよね?

ではどうすればそんな未来を回避できるのか?

答えは簡単です。

興味関心で研究室を選ぶな!

研究内容に対して最初はあまり興味がなくて研究活動にモチベーションがなかったとしても、研究活動は後でいくらでもモチベーションを沸かすことができます。(研究活動にモチベーションを沸かす方法は後日執筆予定)

そのため研究内容に少し興味があるといった理由で研究室を選ぶのではなく、自分にあった環境がある研究室を選ぶことをお勧めします(どうしてもやりたい研究がある人は除いて)。そうした評価軸で選んだ研究室では少なくとも研究室に行きたくないといった事態は防げ、充実した研究活動を送れる可能性は高くなると思います。

ここまで大分穿った視点で研究室の選び方を述べてきましたが、少しでもみなさんの研究室選びの参考になれば幸いです。

他にも研究室選びで相談したいことがあるという人は、是非メディアセンターのラーニングサポートを訪れてください。


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