初めまして!
金曜日12:30~14:00担当の谷口です。これから1年間よろしくお願いいたします。
今回は第1回目の記事ということで、私の自己紹介をさせていただきます。
<プロフィール>
・学年:修士1年(M1)
・学科:物理情報工学科
・研究室:太田研究室
・研究内容:磁気ナノフォトニクスの開拓と探求
・趣味:筋トレ(最近、ジムに通い始めました)
<研究室活動について>
ここからは私の研究内容と研究室での活動について簡単に説明します。
私はナノフォトニクスと呼ばれる分野について研究しています。ナノフォトニクスとは光の波長程度(ナノメートルからサブマイクロメートル)の微小な光学構造について研究する分野です。
恐らく皆さんが知っている光学部品はレンズやプリズム、光ファイバーなど目に見える大きさのものだと思います。
しかし、メタ表面やフォトニック結晶と呼ばれるナノフォトニクスを代表する構造は肉眼で見ることは難しく、電子線顕微鏡でないと見えません。
このような光の波長と同程度の構造にすることで光と物質の相互作用を桁違いに増大することができ、手のひらサイズだった光学部品をサブマイクロメートルスケールまで小さくすることができたり、新しい物理現象の発現を見ることができます。
ナノフォトニクスを応用することにより、従来の集積回路よりも高速かつ低消費電力で次世代の情報処理技術として期待される量子光集積回路が実現できると注目されています。
私はこのナノフォトニクスに磁気光学効果を持ち込んで、磁気ナノフォトニクスという新たな研究分野を開拓することを行っています。
磁気光学効果とは簡単に言えば、物質を介して磁場と光が相互作用する現象で、ファラデー効果などの時間反転対称性の破れた特有の効果などを持ちます。
特に、YIG(イットリウム鉄ガーネット)と呼ばれる材料は磁気光学材料として優れていますが、難加工性材料としても広く知られておりナノスケールの加工は容易ではありません。
私はこのYIGに対する加工技術を開発することでフォトニック結晶というフォトニックナノ構造をYIGで作ることを研究しています。
研究活動としては主に、電磁界シミュレーションによる光学設計とプラズマドライエッチングによる加工技術開発を行っています。
電磁界シミュレーションに関しては、FDTD法と呼ばれる計算手法を用いてマクスウェル方程式を解析し、最適な光学構造を設計しています。
プラズマドライエッチングに関しては、東京大学生産技術研究所の岩本研究室と提携し、東大のクリーンルームで実験を行っています。
慶應でシミュレーションを走らせつつ、週2~3日は東大に行き、実験を行うという日々を過ごしています。
所属している太田研究室の活動としては週に2日、ミーティングと論文輪講を行い、あとは各々の裁量に任されています。
和気あいあいとた雰囲気で自由に研究を行えるのが太田研のいいところだと思います。
長々と書き連ねてきましたが、今年一年間よろしくお願いします。
勉強のことだけでなく、研究のことや学部での過ごし方についても是非、気兼ねなく相談にいらしてください。
それではまた。
谷口
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