2021年10月27日水曜日

機械工学科での6年 水曜担当田中


こんにちは!ラーサポ水曜担当の田中です!


今回は僕自身の経験を踏まえながら、修士課程を含めた機械工学科での6年間についてお話します。学部や学科選び等進路選択の助けになれば幸いです。


B1 学科選び

B1のときは正確には学科に所属していませんね。僕は学問1(2021年の学門制だと学門Aに相当)で慶応理工に入学しました。当時は漠然と物理に関することがやりたいと思ってこの学門を選択しました。就職にも強いだろうという気持ちで(あまり学門に臨む姿勢として正しくはないかもしれないが)、機械工学科と電気電子工学科(2021年現在は電気情報工学科)を進路として選べる点も魅力に感じていたのも正直な理由です。

そして実際に講義や学生実験に取り組む中で、物理の中でもさらに目に見える力学に興味を抱くようになりました。特に質点の挙動を微分方程式で記述でき、さらにはそれをコンピュータ上でシミュレーションできることに感動したことを今でも覚えています。そのため力学について詳しく学ぶことができる機械工学科に進学することを決めました。


B2 基礎科目を学び学問を深める

晴れて希望通り機械工学科に進学できました。ここでは高校の剛体力学の延長である機械力学や初めて触れる流体力学など多くの力学を必修科目として学びました。学期末になると課題やレポートの締め切りが重なって大変だった思い出があります( ´∀` )。この頃選択科目で学んだフーリエ変換やラプラス変換の証明は今でも役に立っているので、この時期は自分の中で知識の基盤を築けた期間だと感じています。


B3 興味のある分野を絞り研究室を決める

この時期からシミュレーションに関する講義が増えてきて自然とプログラミングに興味を持つようになりました。そして流体力学を学ぶ中で出くわす、解析的には解けないもののコンピュータによるシミュレーションを行うことで近似的な計算結果を得られるNavier-Stokes方程式に興味を抱き、流体関係の研究室への配属を希望しました。


B4 進路選択と卒業研究

研究室に入った当初は勉強会が続き、ひたすら研究の下地を整えていました。またそれと並行して進路について、大学院に進むか、就職するかで迷っていました。しかしある企業の説明会で、キャリアを充実させるためにも大学院で修士号を取得することを勧められたことをきっかけに、大学院への進学を決めました。

研究分野を大まかに理解した夏ごろに、卒業研究に本格的に着手し始めました。当時の僕のテーマはコンピュータによるシミュレーションであったので、先輩にアドバイスをもらいながらどうにか計算を回し、卒業論文を書き上げました。わからないことが多分にある中で、筋道をつけてテーマを発表することは、緊張感がありながらも楽しい経験でした。


M1 コロナと研究と就活と

この年の春からちょうど新型コロナの感染拡大が世論を騒がせ始めました。そのため4月や5月ごろは大学にも入れなかったので、家で論文を読んだり、当時流行っていた「あつまれどうぶつの森」に興じていました。そしてその夏から就活のインターン選考などが始まりました。修論の中間発表なども並行しながら就活に時間を割き、精神的に参っていた時期でもあります。


M2 修論

どうにか夏前には就活を終え、ついに修論に本腰を入れ始めます。卒論のときとは打って変わって、実験寄りのテーマであったのでB4のとき以上に大学に入り浸るようになります。夏ごろは実験装置の調整に時間を要し、秋に入って修論用の実験データを集め続けました。10月現在ではそれらデータを解析し、修論用にまとめ上げる作業をしています。修論の実験はB4以前よりも、科学現象を理解できている実感があり、これまでの学生生活の中で一番楽しい時間でした。これを修論としてまとめ、発表することが修士課程で求められることなのだと実感しています。


以上が僕の機械工学科での6年間であります。漠然とした興味から工学の分野に進み、その後流体力学という分野に進むとは入学当時は思ってもみませんでした。しかし、いくつもの選択をする中で徐々に自分の興味ややりたいことが鮮明になり、修了後の進路も満足いく結果に決めることができました。これから大学に進学したり、学科を選ぶ後輩の皆さんには恐れずに自分の興味と可能性を信じて進路選択をしていただければと思います。


田中





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