2018年12月14日金曜日

LaTeXのすゝめ

こんにちは。

奥村です。


突然ですが、皆さん、LaTeX(僕は「ラテフ」と読んでいます→https://ja.wikipedia.org/wiki/LaTeX)って知っていますか?
知ってるよーって人にとっては今回の記事は全くつまらないと思います。

LaTeXとは何か、簡単に言ってしまうと文書を書くためのソフトウェア(のようなもの)ですね。
私がLaTeXを知ったのは、理工学部1年必修の情報学基礎の講義の時です。2回目か3回目くらいの講義の時にちょろっと触れられていました。
そこで興味が出た私はLaTeXについて調べ、実際に使い、学部1年生の時からずっと実験レポートをLaTeXで書いています。

ただ私の周りではLaTeXを使っている人がいなくて寂しい思いをしております。
「理系ならLaTeXでしょ!」みたいな意見をインターネットでは見るのですが、どうやら今ではそうではないらしいです。インターネットは参考になりませんね。まあ私のいる分野が化学なのでというのが一番の理由でしょう。(後述しますがLaTeXと化学はあまり相性が良くありません。)
そんな感じで周りにLaTeXについて話せる友達がいない私は、もっとLaTeXについて知ってもらおう(せめて名前だけでも)、と思い、今回の記事を書いております。

1.LaTeXについて
LaTeXはMicrosoft® Office Word(以下Word)とは大きく違います。

一番の違いが、GUIかCUIか、という所ではないでしょうか。
例えばある文字列を太字にしたい、といった場合、Wordではその文字列を選択して太字にするボタンを押しますが、LaTeXでは太字にするコマンドを挿入します。Webサイトでいうソースの様なものを書いて、コンパイルすることで文書が出力されます。

また、これも大きな違いですがLaTeXは無料で利用できます。WordはMicrosoft社から有料でソフトウェアを購入する必要があります。慶應の学生ですと無料で使えるライセンスもありますが、購入する場合は安くない値段がしますよね。

ただ、先述しました通りLaTeXはCUIなので、慣れていないユーザーにはとっつきにくいと思います。

2.LaTeXの特徴
ではなぜわざわざLaTeXで書くのか?

文書がきれいに作れます。特に数式関連に強いです。数学や物理の教科書はLaTeXで書かれたものが多いのではないかと思います。
複雑な数式の入力はWordよりもやりやすいみたいです。(ただこれは昔の話で、今ではWordでもやりやすくなってるそうです。)
化学式や化合物の構造の入力もできるにはできますが、向いてないと思います。私は画像にしてから貼り付けてやっています。数式を数学や物理の分野ほど多用しない化学の分野ではあまりありがたみは無いかもしれないですね。

英語の文章でもハイフネーションやカーニング、リガチャなどすべて自動でいい感じにやってくれます。
日本語ですとそんなに凝った設定はありませんが、まあまあきれいにできると思います。

図や表を入れる位置は自動でプログラムが判断し、”いい感じの位置”に決めてくれます。
書いている人はレイアウトを気にすることなく、(Wikipediaの記事を編集するときのように)文章の内容や論理構造だけ気にすればいいという事です。
図番号、式番号、ページ数や相互参照の数字も勝手に振ってくれるので、番号の数字そのものを気にする必要はありません。

しかし文書の設定(フォントや文字サイズ、余白など)はLaTeXでは分かりにくいかもしれません。コマンドで打つので自分の思うようにレイアウトが整わないことも少なくありません。そういう時はどのコマンドの使い方が良くないのか調べることになります。
まあ、Wordでも思った通りにならないことはよくありますよね。”何もしていないのに”勝手にフォントが変わったり謎なところに線が入ったりして困った経験のある人は多いのではないでしょうか。Wordの設定項目は多岐にわたるため原因を見つけるのが難しいですが、LaTeXはわりとシンプルなのでどこが悪さをしているのか特定しやすいと思います。

私の場合LaTeXを使うのは面白いから、というのもあると思います。最近はLaTeXを使ってプレゼンテーションのスライドや、ポスターを作ってみたりするのを始めてみました。
それほど文書の見た目を気にせずに書いても、きれいな文書が自動で出来上がってくるので楽しいものです。


今回の記事ではLaTeXについてごく簡単にご紹介いたしました。
興味のある人はインターネットで調べてみてください。十分な量の情報が見つかると思います。

それでは。

奥村

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