こんにちは、木曜担当の杉原です。
新型コロナウイルス感染拡大防止のための渡航制限も解除され、来日観光客や留学生が少しずつ増えているように感じます。日本でぜひ良い思い出を作って欲しいです。
今回は日本から海外への留学について、私が参加した国際センター主催の二つの留学プログラムを紹介します。
短期海外研修プログラム(春季)
一つ目は春の短期プログラムです。国際センター主催の短期プログラムには春季と夏季の二種類があり、春季は2月末~3月にかけて行われ、期間は2~4週間程度です。
私は学部2年生の時にシドニー大学の春季プログラムに参加しました。参加者は約20人で、理工学部以外にも文学部や法学部、環境情報学部など様々な学部の学生が参加しており、1、2年生のみではなく就職を間近に控えた4年生も参加していました。プログラムのテーマは、ビジネスと異文化理解の二つであり、具体的にはビジネスに関する講義と文化体験がありました。ビジネスといっても専門的な内容ではなく、初学者でも分かる内容を英語で学んでみようといった感じでした。座学のみではなく、ゲストスピーカーの講義やグループワークがあり、プログラムの最後にはグループごとのプレゼンがありました。講義は午後3時ごろには終わるため、自由時間はかなり多かったです。キャンパス散策やオペラハウスなどの市内観光、グループワークの続きなど時間を有効に活用できます。また、文化体験では、シドニー大学の学生と一緒にサーフィンや現地の料理などを体験しました。文化体験を通してオーストラリアの文化への理解を深めつつ、シドニー大学の学生との仲を深めることができ、プログラム外でも放課後や週末に一緒に観光しました。
シドニー大学のプログラムの特徴には、開始時の滞在形式に特徴があります。多くのプログラムでは、寮またはホームステイでの滞在となります。一方、本プログラムでは最初の一週間は慶應生全員でゲストハウスに滞在し、後半の二週間はホームステイでした。留学開始後に慶應生全員で同じ場所に滞在することで現地の生活に慣れ、参加者同士の仲を深めることができました。後半については、ホームステイ先によって経験できる内容が異なります。私のホームステイ先は、スペインや台湾、ベトナム、チリなど様々な国からの留学生を受け入れており、留学生同士で一緒にご飯を食べたり、勉強したりしました。参加者によっては、週末にホストファミリーと出かけており、それぞれのホームステイ先で良い経験ができると思います。
ゲストハウスでの共同生活の他にも、留学前には慶應でオリエンテーションがあるため、留学が初めての人でも安心です。海外での暮らしを経験する第一歩としておすすめのプログラムです。
派遣交換留学
二つ目は交換留学です。こちらは約1年間海外の大学にて現地の学生と同じ授業を受けます。そのため、短期プログラムとは異なり、英語で専門知識を学ぶ留学ということになります。私は学部3年の8月~学部4年の5月にカリフォルニア大学バークレー校へ留学し、化学や材料科学、コンピュータサイエンスを学びました。
留学先における慶應との大きな違いとして、一学期あたりの授業数が少ない点が挙げられます。慶應では一学期に15科目以上履修していたこともありますが、留学先では前期・後期ともに4科目ずつ履修しました。履修科目数は少ないですが、各科目で講義が週に2、3回あるため、一つの科目で扱う内容が非常に多いです。学生はみな授業へのモチベーションが高く、教室の前から順に席が埋まっていました。授業中に質問が多いことが印象的で、教授は"That's a good question!"と言って嬉しそうに質問に答えており、また一通り説明し終わった後に質問タイムを設けて学生の疑問を解決しており、慶應との授業スタイルの違いを体感しました。一方、ひとたび勉強から離れると、みな吹っ切れたように騒いで遊びます。特に金曜日の夜(通称Friday Night)は平日を乗り切った解放感から、大学の町や寮が非常に賑やかになり、一週間で最も好きな時間でした。
留学の大きな懸念として費用が挙げられます。その点、交換留学では留学先ではなく慶應に学費を納めるため、海外大学の高額な学費を納めることなく1年間留学できます。また、留学先で取得した単位を慶應の単位に変換する(読み替える)ことが可能です。留学しても学年を落とさずに4年間で大学を卒業できるため、留学すると同期の友達と一緒に卒業できない、という心配がある人も安心です。
このように海外大学での勉強のみでなく、Friday Nightの遊び方や週末の過ごし方など学生生活そのものを経験できます。交換留学に参加することで、日本(慶應)と海外の両方の大学生活を経験できる非常におすすめのプログラムです。